■トピックス  2018年

2018-12-20 日文研の話題

日文研・アイハウス連携フォーラムを開催しました(2018年12月5日)

 12月5日、東京都港区の国際文化会館講堂にて、日文研・アイハウス連携フォーラムを開催しました。

 本フォーラムは、日文研と公益財団法人国際文化会館(アイハウス)が連携し、現代日本と日本人への理解を多角的に深めるため、2014年から実施しています。15回目となる今回は、日文研客員教授の鈴木岩弓氏が「『現代用語の基礎知識』からみた戦後日本の「宗教史」」と題して講演を行い、90名の参加がありました。

 晩秋になると書店に山積みにされる『現代用語の基礎知識』(自由国民社)は、戦後間もない1948年の創刊以来、毎年刊行されてきたロングセラー事典で、最新号では113のジャンルに関連する基本語に加え、マスコミなどを通じて登場する新語や流行語の解説を収録しています。本講演で鈴木氏は、『現代用語の基礎知識』を構成する用語を、各時代の社会的関心を敏感に反映した“指標”と指摘。なかでも、70年にわたって取り上げられてきた宗教関連用語を整理し、その変遷から戦後日本の「宗教史」について考えるというユニークな方法論を紹介しました。

 発表後のコメントで、磯前順一・日文研教授は、オウム真理教事件と東北大震災が残した課題に触れ、「信仰」と「宗教」について、社会全体で考え続けていくことの重要性を提起しました。参加者からは、「新しい切り口から戦後日本の宗教史を考える機会となった」という感想が寄せられました。
 
磯前順一教授によるコメントの様子
鈴木岩弓客員教授による講演の様子