■トピックス  2018年

2018-09-26 日文研の話題

日文研フォーラム「日本と韓国における「災難文学」の比較とその文化的背景」を開催しました(2018年9月11日)

 9月11日、第323回「日文研フォーラム」を開催しました。今回は、日文研に滞在中の鄭炳浩・外国人研究員(高麗大学校教授)の「日本と韓国における「災難文学」の比較とその文化的背景」と題する講演に、約130名が参加しました。

 地震や津波、火山噴火など自然災害を数多く経験してきた日本では、いわゆる「震災文学」が前近代から脈々と創作されています。一方、韓国では、2014年4月に仁川と済州島を結ぶ大型旅客船の沈没という惨事を通して、「災難文学」という文学ジャンルが新たに認識されるようになったといいます。鄭研究員は、このような日・韓の災難に関する文学を比較検討することにより、文学作品に潜む、両国の文化的な特徴と違いを明らかにしてみせました。発表後は、坪井秀人教授がコメントを加え、いま最もタイムリーで喫緊の問題でもある震災と文学の関係性について、興味深い対話が続きました。
 
講演を行う鄭炳浩外国人研究員