■トピックス  2018年

2018-04-17 日文研の話題

Evening Seminar “The Enlightenment of Scientific Knowledge in Early Meiji: Fukuzawa Yukichi (1835-1901)” を開催しました(2018年4月5日)

 4月5日、ハサン・カマル・ハルブ外国人研究員(エジプト国立カイロ大学准教授)を講師に迎え、英語によるイブニングセミナーを開催しました。
 “The Enlightenment of Scientific Knowledge in Early Meiji: Fukuzawa Yukichi (1835-1901)”(福澤諭吉にみる明治初期の科学知識の啓蒙)という論題の下、福澤諭吉が明治元年(1868)に刊行した図入りの物理科学書『訓蒙窮理図解(きんもうきゅうりずかい)』をテーマに発表が行われました。
 日本の同時代の科学書との対比に加え、原典である西洋の科学書の図解と詳しく照合しながら、明治維新後の社会で女性や子どもを含む庶民に対し、いちはやく西洋の科学知識の啓蒙をめざした福澤の先進性と独自性について持論を展開しました。また、福澤と同時代を生きたエジプトの思想家ムハンマド・アブドゥフ(1849―1905)が、近代的科学知識の啓蒙をコーランの教えと共に行っていた興味深い史実も紹介されました。