■トピックス  2018年

2018-02-09 日文研の話題

日文研・アイハウス連携フォーラムを開催しました(2018年1月30日)

 1月30日(火)東京都港区の国際文化会館講堂にて、日文研・アイハウス連携フォーラムを開催しました。
 本フォーラムは、日文研と公益財団法人国際文化会館(アイハウス)が連携し、現代日本と日本人への理解を多角的に深めるため、2014年度から開催しているもので、第13回目となる今回は、日文研の荒木浩教授が「光源氏と〈二人の父〉という宿命―ブッダの伝記が照らし出す『源氏物語』の視界」と題して講演を行い、105名の参加がありました。
 光源氏の妻子の造型には、ブッダの妻子の出生をめぐる因縁譚がかかわっているという、中世以来の読み方が『源氏物語』にはあります。しかし、今後は広く国際的な視点からのユニークな読解や作品構造に関わる再発見が期待されています。講演で荒木教授は、インドや東南アジアにも視野を広げながら、常識的な『源氏物語』像をくつがえす新たな読み方の可能性について論じました。続いて、コメンテーターのゲイ・ローリー早稲田大学教授が、荒木教授の論点を補足するかたちで解説を加え、講演に複層的な視座を与えました。
 講演後の質疑応答では、参加者から多くの質問が寄せられ、講演テーマへの関心の高さがうかがわれました。
荒木教授による講演
フォーラム風景