■トピックス  2017年

2017-12-19 日文研の話題

日文研・アイハウス連携フォーラムを開催しました(2017年12月8日)

 12月8日(金)東京都港区の国際文化会館講堂にて、日文研・アイハウス連携フォーラムを開催しました。
 このフォーラムは、2014年度から、日文研と公益財団法人国際文化会館(アイハウス)が連携し、多角的に現代日本や日本人理解を深めるため、シリーズで開催しているもので、第12回目となる今回は、日文研 ジョン・ブリーン教授が「オーナメンタル・ディプロマシー:明治天皇と近代日本の外交史」と題して英語で講演を行い、約60名の参加がありました。
 近代日本の外交史の研究では、なぜ天皇の役割を取り上げず、明治天皇の研究も外交分野として扱わないのか。明治天皇は、権力関係の構築に欠かせないダイナミックな儀礼的役割を果たし、なかでも注目すべきは、勲章の贈答儀礼でした。
  講演で、ブリーン教授は王政復古から日清戦争の勃発までの時期を視野に入れ、近代日本の勲章制度の成立や勲章贈答の葛藤に光をあて、とりわけ日本とロシア、日本と朝鮮、日本とイギリスとの外交関係にみる勲章の役割を説明し、明治天皇が近代日本の外交関係において能動的な役目を果たしたと論じました。
 今回のフォーラムでは、コメンテーターとしてスヴェン・サーラ上智大学教授が参加し、ブリーン教授とは異なる観点から解説を加え、講演に多角的・重層的な視点を与えました。
 講演後の質疑応答では、一般の参加者からも多くの質問が寄せられ、講演内容への関心の高さがうかがわれました。
 
 次回の日文研・アイハウス連携フォーラムは1月30日(火)に予定されています。
 
ブリーン教授による講演
フォーラムの様子