■研究活動 共同研究 2016年度

日本の舞台芸術における身体  ―死と生、人形と人工体

領域 第3研究域 文化比較

 本研究計画は、舞台芸術を中心に、日本文化・思想における身体観を考えることを目的とする。
 身体言語を媒介とする舞踊、ダンス、舞踏などのみならず、狂言、歌舞伎など、伝統の舞台芸術から、現代の演劇にいたるまで、役者・演者・踊り手・人物の身体、その存在は大変重要な要素である。現在の日本にいまでも息吹いている伝統演劇における役者、演者、踊り手などの「身体」のありかたと、近代から変容しながら展開してきた日本の近現代演劇、舞踊、モダン・ダンス、舞踏、コンテンポラリー・ダンスなどの多種多様ジャンルにおける「身体」とに注目して、 伝統芸能との差異を考察することが重大な課題と思われる。なお、戦後以降の舞台芸術における「肉体」をめぐる問題、文楽を頂点とする人形劇などの系統から現代の舞台・パフォーマンスなどにも現れているロボットのような人工的な身体、生と死との関わり、時間と空間との関わりなどを潜めている身体と音楽との関連―こうした事柄も舞台の核心的な課題として吟味する。
(平成28年8月終了)

研究代表者 ボナヴェントゥーラ・ルペルティ 国際日本文化研究センター・外国人研究員 / ヴェネツィア、カ・フォスカリ大学・日本語日本文学教授
幹事 細川 周平 国際日本文化研究センター・教授
共同研究員 赤間 亮 立命館大学アートリサーチセンター・教授
板谷 徹 沖縄県立芸術大学名誉教授
井上 理恵 桐朋学園芸術短期大学・特任教授(非常勤)
岩井 眞實 名城大学外国語学部国際英語学科・教授
梅山 いつき 近畿大学文芸学部舞台芸術専攻・特任講師
Katja Centonze 早稲田大学演劇博物館 (早稲田大学文学学術院)・招聘研究員(非常勤)
菊地 浩平 早稲田大学文化構想学部・助教(常勤)
桜井 圭介 音楽家・ダンス批評
佐藤 恵里 高知県立大学・特任教授(常勤)
武井 協三 国文学研究資料館名誉教授
竹本 幹夫 早稲田大学文学学術院・教授
土田 牧子 共立女子大学・専任講師
中嶋 謙昌 灘高校・教諭(専任教員)
深澤 昌夫 宮城学院女子大学・教授
藤井 慎太郎 早稲田大学・教授
森下 隆 慶應義塾大学アート・センター・所員 / 文学部講師(非常勤)
山田 和人 同志社大学・教授
滝澤 修身 長崎純心大学人文学部 ・教授
橋本 裕之 追手門学院大学地域創造学部・教授
李 応寿 国際日本文化研究センター・外国人研究員 / 世宗大学校・教授