■研究活動 共同研究 2015年度

日本の舞台芸術における身体  ―死と生、人形と人工体

領域 第3研究域 文化比較

 本研究計画は、舞台芸術を中心に、日本文化・思想における身体観を考えることを目的とする。
 身体言語を媒介とする舞踊、ダンス、舞踏などのみならず、能、狂言、歌舞伎など、伝統の舞台芸術から、現代の演劇にいたるまで、役者・演者・踊り手・人物の身体、その存在は大変重要な要素である。現在の日本にいまでも息吹いている伝統演劇における役者、演者、踊り手などの「身体」のありかたと、近代から変容しながら展開してきた日本の近現代演劇、舞踊、モダン・ダンス、舞踏、コンテンポラリー・ダンスなどの多種多様なジャンルにおける「身体」とに注目して、 伝統芸能との差異を考察することが重大な課題と思われる。なお、戦後以降の舞台芸術における「肉体」をめぐる問題、文楽を頂点とする人形劇などの系統から現代の舞台・パフォーマンスなどにも現れているロボットのような人工的な身体、生と死との関わり、時間と空間との関わりなどを潜めている身体と音楽との関連―こうした事柄も舞台の核心的な課題として吟味する。
(以下の研究組織は2015年10月1日現在のものです)

研究代表者 ボナヴェントゥーラ・ルペルティ 国際日本文化研究センター・外国人研究員(2015年9月~) / ヴェネツィア、カ・フォスカリ大学日本語日本文学・教授
幹事 細川 周平 国際日本文化研究センター・教授
共同研究員 赤間 亮 立命館大学アートリサーチセンター・教授
板谷 徹 沖縄県立芸術大学・名誉教授
井上 理恵 桐朋学園芸術短期大学・特任教授
岩井 眞實 福岡女学院大学・教授
梅山 いつき 早稲田大学演劇博物館・助教
Katja Centonze 早稲田大学演劇博物館・招聘研究員
菊地 浩平 早稲田大学文化構想学部・助教
桜井 圭介 音楽家/ダンス批評
佐藤 恵里 高知県立大学・特任教授
武井 協三 国文学研究資料館・名誉教授
竹本 幹夫 早稲田大学文学学術院・教授
土田 牧子 東京藝術大学・非常勤講師
中嶋 謙昌 灘高校・教諭
深澤 昌夫 宮城学院女子大学・教授
藤井 慎太郎 早稲田大学・教授
森下 隆 慶應義塾大学アート・センター・所員 / 文学部講師
山田 和人 同志社大学・教授
滝澤 修身 長崎純心大学人文学部・教授
李 応寿 国際日本文化研究センター・外国人研究員 / 世宗大学校・教授