■研究活動 共同研究 2010年度

怪異・妖怪文化の伝統と創造-研究のさらなる飛躍に向けて-

領域 第一研究域 動態研究

本研究は、これまで日文研で行ってきた共同研究「怪異・妖怪文化の伝統と創造」等の成果を継承・発展させるとともに、これまでの研究蓄積を整理し、今後の研究をいっそう学際的・総合的に進展させることを目的とする。 本研究では、主として次の課題を検討する。 1.近年、怪異・妖怪文化に関する研究は飛躍的に進展してきている。しかしながら、怪異・妖怪は、多様な表現媒体に登場するため、必然的に従来の学問的枠組みのみでは捉えられない性格をもっている。とくに従来から、それぞれの学問分野で用語・概念が異なっているため、学際的研究の進展を妨げる要因となっている。そこで、本研究では、諸分野での概念や方法論について整理し、学際的研究の促進をはかる。 2.妖怪研究は、前史的な研究である江戸時代の随筆家や国学者の研究から始まって、現在までかなりの蓄積がある。これらの学史的整理・検討を行う。 3.これまでは、日本の怪異・妖怪に関する研究であったが、本研究では、ゲスト・スピーカーを多く招いて、外国の類似対象にも視点を拡げ、世界比較も試みる。 4.従来の新資料の発掘・検討とともに、その活用等を推進する。 なお、本研究科は、3年計画で行う予定であるが、最終年度において、海外の妖怪研究者を交えた国際研究集会を予定している。研究成果報告書は、商業出版社から刊行予定。

研究代表者 小松 和彦 国際日本文化研究センター・教授
共同研究員 アダム・カバット 武蔵大学人文学部・教授
香川 雅信 兵庫県立歴史博物館・主査(学芸員)
小林 健二 国文学研究資料館・研究主幹・教授
齋藤 真麻理 国文学研究資料館・准教授
近藤 瑞木 首都大学東京都市教養学部・助教
佐々木 高弘 京都学園大学人間文化学部・教授
高橋 明彦 金沢美術工芸大学・准教授
堤 邦彦 京都精華大学人文学部・教授
常光 徹 国立歴史民俗博物館・教授
徳田 和夫 学習院女子大学国際文化交流学部・教授
永原 順子 高知工業高等専門学校・准教授
安井 眞奈美 天理大学文学部・准教授
横山 泰子 法政大学工学部・教授
海外共同研究員 魯 成煥 蔚山大学校人文大学 ・教授
朴 銓烈 中央大学校文科大学 ・教授
幹事 山田 奨治 国際日本文化研究センター・准教授
共同研究員 飯倉 義之 国際日本文化研究センター・機関研究員
Pullattu Abraham GEORGE 国際日本文化研究センター・外国人研究員
中野 洋平 国際日本文化研究センター・技術補佐員
徳永 誓子 総合研究大学院大学文化科学研究科・博士後期課程
海外共同研究員 マーク・オンブレロ ハワイ大学・院生