■研究活動 共同研究 2003年度
近代中国東北部(旧満州)文化に関する総合研究
中国の東北部、つまり旧「満州」は、日本の近代史においてきわめて重要な場所です。なぜならば、日清戦争を始めとして、その後の日露戦争、日中戦争、さらに日米戦争に至るまで、いわば日本の運命を決めた戦争という戦争は、究極のところ、全部この地域の権益をめぐって起こされたものであり、ある意味において、日本の近代はまさに「満州」を中心に展開されたとさえ認識できるからです。 しかし、近代日本の進路を大きく左右したこの旧「満州」について、これまではけっして十分に研究したとは言い難いのです。むろん、旧「満州」、とりわけ「満鉄」に関する歴史学的なアプローチに長い蓄積があり、多くの課題においてかなりの成果を挙げています。しかし、よく考えてみれば、そのほとんどがいずれも政治、経済、あるいは軍事史に偏っており、いわゆる当時の人々の精神活動、あるいは行動原理に深く影響を与えた社会や文化などについての考察が意外にもごくわずかしか存在していないのが現状であります。 その意味で、本共同研究は、いわば従来重視されなかった旧「満州」の社会や文化などの諸問題を取り上げ、その史実の追跡はさることながら、とりわけその成立と展開に大きく関わっていた「在満日本人」の活動を中心に、できるかぎりその全体像を解明しようとするものです。
代表者 | 劉 建輝 | 国際日本文化研究センター研究部・助教授 |
---|---|---|
幹事 | 稲賀 繁美 | 国際日本文化研究センター研究部・助教授 |
班員 | 井村 哲郎 | 新潟大学人文学部・教授 |
〃 | 川村 湊 | 法政大学国際文化学部・教授 |
〃 | 君野 隆久 | 白鳳女子短期大学国際人間学科・助教授 |
〃 | 岸 陽子 | 早稲田大学法学部・教授 |
〃 | 姜 克実 | 岡山大学文学部・助教授 |
〃 | 佐藤 一樹 | 二松学舎大学国際政治経済学部・教授 |
〃 | 孫 江 | 静岡文化芸術大学文化政策学部・助教授 |
〃 | 竹村 民郎 | 大阪産業大学経済学部・客員教授 |
〃 | 立石 揚志 | 西南学院大学商学部・教授 |
〃 | 単 援朝 | 崇城大学工学部・教授 |
〃 | テレングト・アイトル | 北海学園大学人文学部・教授 |
〃 | 戸塚 隆子 | 日本大学国際関係学部・助教授 |
〃 | 中川 成美 | 立命館大学文学部・教授 |
〃 | 西原 和海 | 文芸評論家 |
〃 | 西原 大輔 | 駿河台大学法学部・助教授 |
〃 | 三谷 憲正 | 佛教大学文学部・教授 |
〃 | 山口 功二 | 同志社大学文学部・教授 |
〃 | 山田 敬三 | 福岡大学人文学部・教授 |
〃 | 李 青 | 大谷大学文学部・助教授 |
〃 | 劉 岸偉 | 東京工業大学外国語研究教育センター・助教授 |
〃 | 劉 香織 | 京都産業大学外国語学部・助教授 |
〃 | 井波 律子 | 国際日本文化研究センター研究部・教授 |
〃 | 井上 章一 | 国際日本文化研究センター研究部・教授 |
〃 | 小松 和彦 | 国際日本文化研究センター研究部・教授 |
〃 | 白幡 洋三郎 | 国際日本文化研究センター研究部・教授 |
〃 | 鈴木 貞美 | 国際日本文化研究センター研究部・教授 |
〃 | 園田 英弘 | 国際日本文化研究センター研究部・教授 |
〃 | 佐藤 卓己 | 国際日本文化研究センター研究部・助教授 |
〃 | 松田 利彦 | 国際日本文化研究センター研究部・助教授 |
〃 | 川島 真 | 北海道大学大学院法学研究科 国際日本文化研究センター・助教授客員助教授 |
〃 | 西槇 偉 | 愛知県立外国語大学外国語学部 国際日本文化研究センター・助教授客員助教授 |
〃 | ウィリアム・ショー・シーウェル | セント・メアリーズ大学 国際日本文化研究センター研究部 ・助教授外国人研究員 |