■研究活動 共同研究 1999年度

高精度分解能の気候変動と文明の盛衰

本研究は、過去数万年間の高精度分解能の気候変動との関係において人類の歴史や文明の興亡を明らかにしようとするものである。過去の気候変動が人類の歴史になんらかの影響を与えたことは、ギリシャ以来の古典的課題である。それは素朴な環境決定論の範疇をでるものではなかった。しかし、近年過去の気候を復元する手法がめざましく発展し、過去の気候を数年の単位で復元できるようになった。本研究はこうした近年の古気候復元の精度の向上を背景として、気候変動と人類の歴史との対応関係について、再考察するものである。そして、そのことは地球温暖化に直面している現代人がむかえるべき未来を予測する上でも必要不可欠のことがらである。気候が変動したとき、人類の歴史にはいったい何が起こったのか。このことを学際的・総合的に追究をはかろうとするのが、本研究の目的である。

代表者 安田 喜憲 国際日本文化研究センター研究部・教授
幹事 笠谷和比古 国際日本文化研究センター研究部・教授
班員 荒川  紘 静岡大学人文学部・教授
伊藤 清司 慶應義塾大学・名誉教授
岡村  眞 高知大学理学部・教授
奥田 昌明 千葉県立中央博物館環境科学研究科・研究員
笠井 恵二 京都産業大学一般教育研究センタ-・教授
鹿島  薫 九州大学大学院理学系研究科・助教授
金田 久璋 福井県文化財保護審議会 美浜町誌編さん・委員委員長
君島 久子 国立民族学博物館・名誉教授
多田 隆治 東京大学大学院理学系研究科・助教授
田中 英道 東北大学文学部・教授
寺澤  薫 奈良県立橿原考古学研究所調査第一課・課長
豊田 和弘 北海道大学大学院地球環境科学研究科・助教授
成瀬 敏郎 兵庫教育大学学校教育学部・教授
萩原秀三郎 写真家・著述業
福澤 仁之 東京都立大学大学院理学研究科・教授
百田弥栄子 早稲田大学・非常勤講師
森  勇一 愛知県立明和高等学校・教諭
守田 益宗 岡山理科大学自然科学研究所・講師
李  国棟 広島大学文学部・外国人教師
石  弘之 東京大学大学院新領域創成科学研究科 国際日本文化研究センター研究部 ・教授 客員教授
竹村 惠二 京都大学大学院理学研究科  国際日本文化研究センター研究部 ・助教授客員助教授
藤木 利之 国際日本文化研究センター研究部  ・講師中核的研究機関 研究員
スニル・グプタ 国際日本文化研究センター研究部  ・外来研究員日本学術振興会外国人特別研究員
黄  暁芬 国際日本文化研究センター研究部 ・外来研究員外国人特別研究員
中川  毅 国際日本文化研究センター研究部 ・外来研究員日本学術振興会 特別研究員