■研究活動 共同研究 1995年度
生命と現代文明
地球環境問題、末期医療の問題、宗教と癒しの問題など、現代文明のもとで「生命」をどのように考えてゆけばよいかという一連の問題群に、我々は直面しています。限られた地球環境のもとで、人類がいかに自然や他の生命と折り合いをつけて生存してゆけばよいのか、あるいは先端テクノロジーの助けを借りながら人間がいかに充実した生を送ればよいのかという現代の課題に、学問的に誠実に答えてゆくことは、我々研究者に今日課せられた重大な使命であります。そのためには、まず日本文化をも含む各文化の「死生観」・「宗教観」あるいは芸術行為・儀礼に内在する「生命のコスモロジー」の比較研究を行ない、我々の社会の「生活観」の吟味を行なうことが必要です。その際には、文学研究・美術史研究・人類学研究などが蓄積してきた知見を総動員します。そのうえで、社会学・科学史・臨床医学など幅広い学問分野からの貢献を得て、末期医療・自然保護・南北問題などの現場に見られる現代の「いのち」の現状を把握し、それらの生命の捉え方を、今後の現代文明の流れの中でどのように評価してゆけばよいかについて、吟味しなくてはなりません。本共同研究は、これらの議論を徹底して行ない、「生命と現代文明」の問題を包括的・根本的に解明してゆくために方法論を形成することを目的とします。
代表者 | 早川 聞多 | 国際日本文化研究センター |
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幹事 | 森岡 正博 | 国際日本文化研究センター |
班員 | 池田 清彦 | 山梨大学教育学部 |
〃 | 鎌田 東二 | 武蔵丘短期大学 |
〃 | 鬼頭 秀一 | 青森公立大学経営経済学部 |
〃 | 後藤 弘子 | 富士短期大学 |
〃 | 佐倉 統 | 横浜国立大学経営学部 |
〃 | 武井 秀夫 | 千葉大学文学部 |
〃 | 立岩 真也 | 信州大学医療技術短期大学部 |
〃 | 戸田 清 | 都留文科大学文学部 |
〃 | 永井 良和 | 関西大学社会学部 |
〃 | 正木 晃 | 中京女子大学人文学部 |
〃 | 宮地 尚子 | 近畿大学医学部 |
〃 | 村瀬 学 | 同志社女子大学家政学部 |
〃 | 横尾 京子 | 広島大学医学部 |
〃 | 吉岡 斉 | 九州大学大学院比較社会文化研究科 |
〃 | カール・ベッカー | 京都大学総合人間学部 |
〃 | 山折 哲雄 | 国際日本文化研究センター |
〃 | 鈴木 貞美 | 国際日本文化研究センター |
〃 | 上田 紀行 | 国際日本文化研究センター |