キ,ユウレイ,エンキ 1975年 人が死んで魂魄がまだ散じる前は、寃鬼となって人間の目にも見える事がある。それを日本では幽霊と呼んでいる。寃鬼が見える時は雲や霧のようだが、雲霧も天地の気が集まったものであるのと同様に、寃鬼も気が集まっているので見えるのだという。また、死んで長年経ってから見えるのは狐狸の妖怪である。
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〔エキオニ〕,イエオニ 1974年 宮内の疫鬼を追い出して帰ってこないようにする陰陽寮式追儺の祭文に見える神事について。
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タヌキ 1958年 徳島県 夜に物を捨てる際に「散じます」といって捨てないと狸がとりつく。
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カイタク 1979年 大阪府 大阪には怪宅と称する、狐や狸が祟りを起こす家があるというが、それらは陰陽の気が通じていないのであって、そんなに怖れることはない。
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サルノコシカケ,セミ 1979年 忠亭翁の言うには、私の目の前で猿の腰かけが蝉になるのを見たといい、これは腐った草が蛍になり、白雨がシジミ貝になるのと同じ陰陽の理であるという。それに対して藪孤山は、猿の腰かけや白雨が直接変化するわけではなく、そこに陰陽の気が集まったところに変化が生じるのであるとする。
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ボレイ 1983年 牡蠣というものは、潮の満ち引きの陽勢によって生じ、陰陽の交わりで生じるものではないという。
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ミョートバカ 1935年 大阪府 1人死ぬと、続いてまた死ぬので、こういう。
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エンネツ 1975年 岩手県 延宝4年5月27日奥州岩城平で、昼九つ時前より八つ過ぎまで炎熱が甚だしく、病人は死に、鳥類も多く死んだ。人々は水に体を浸してようやく助かった。この場所より2里離れた村では、こうした異常はなかったという。ここに限り異常が起こったのはなぜか。炎熱が凝り固まってここから発したのだろうという。不思議なことだ。
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シチニンミサキ 1976年 愛媛県 七人ミサキは、淵や川などの人の死んだ所に出るという。声は出さないが、何となく死ぬ気になる。七人というのは、成仏していないものが七人いて、1人引き込むごとに古い順に成仏するという。
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テング 1976年 元来天狗とは星、夜叉飛点、山神、獣、山魅(こだま)、寃鬼(ゆうれい)のことであった。今天狗というのは天魔のことである。
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カマイタチ 1980年 突然の烈風に当たると即死することがある。これを越前ではカマイタチとよんでいる(佐渡にも多く、奥州にもある)。越後では古暦紙の灰を服すと治るという。これは烈寒の地だけに陰陽の気が定まらず、毒気が凝結したものが生じ、それに当たるから死んでしまうのだという。
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ザトウ 1922年 東京都 明治5年頃、東京日本橋に留という男がいたが、毎夜妙なものを見るのが常であった。夢うつつの状態の時、何処からともなく雨の降る音が聞こえ、座頭が枕元に座るのである。座頭は何をするというわけでもないが、毎夜出るので気が滅入り、方々に出かけて泊ってみたが、やはり何処でも出る。東京で名高い陰陽道に詳しい人に頼んで祈祷してもらったところ、見えなくなった。
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カラス 1972年 三重県 烏が一声鳴くのは人が死ぬのは人が死ぬ前兆。
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カイイバライ 1981年 禊祓儀礼中で、怪異の際の祓には陰陽道独自の祓としての性格が認められるので怪異祓とよぶ。その実例を『春日社記録』などの資料から列挙する。7例あるが、それらはいずれも動物の怪異の際に陰陽師が祓を行なった例である。9世紀に陰陽道の独修するものとなったと考えられる。
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メオトバカ 1937年 京都府 大井村の共同墓地では、男の人が死ぬとすぐ女の人が続いて死に、女の人が死ぬと続いて男の人が死ぬという。
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キツネ,(ツキモノ) 1989年 長野県 キツネが人に憑くことがあるという。憑かれた人は気が狂ったようになり、神様の前に行くのを嫌がった。神主に祈とうしてもらって離したという。
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ヒノタマ 1986年 愛媛県 人が死んだ後に火の玉をよく見るという。
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ヘビ,(ツキモノ) 1989年 長野県 ヘビが人に憑くことがあるという。憑かれた人は気が狂ったようになり、神様の前に行くのを嫌がった。神主に祈とうしてもらって離したという。
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テング 1974年 空を飛ぶ星をよばい星といい、声のあるものとないものがある。声のないものを枉矢と言い、声のあるものを天狗という。また天狗は夜を司る。
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ヒトダマ 1986年 奈良県 人が死ぬとヒトダマが飛ぶ。ただし、女の人が死んだときには飛ばないという。
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イズナ,(ツキモノ) 1989年 長野県 イズナが人に憑くことがあるという。憑かれた人は気が狂ったようになり、神様の前に行くのを嫌がった。神主に祈とうしてもらって離したという。
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