(シオガヒラク) 1977年 福岡県 豊前の国門司関の早鞆明神の前は海で石の階段がある。毎年12月大晦日の夜中に、社人が宝剣を胸にあてて石段を下り、海に入る。その時、潮が左右に開く。海底のワカメを1回だけ刈って帰る。もし2回刈ると潮に飲まれて溺れてしまう。すべての燈火と船の明かりは消す。この神事の時刻の前は、半時ばかり大波で海が荒れているのに、神事の時はしばらく波がしずまり、終わるとまた半時ばかり荒れる。
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(メカリ) 1975年 福岡県 早鞆明神の宮前は海であり、海中に続く石段がある。毎年12月晦日の子過ぎ丑の刻の間に社人が宮殿の宝剣を胸に当て石段を下り海中に入る。その時海は左右にさっと開くので、和布を一鎌刈ってくる。もし誤って二鎌刈れば海におぼれるという。
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カマイタズ(ゾクシン) 1934年 岩手県 鎌でものを切ると鎌イダズに切られる。
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ジュウサンダンノカイダン,クビノナイヒト,クビダケトヒト 1999年 栃木県 13段の階段は縁起が悪いという。それは処刑台の階段が13段だからである。13段の階段を上って振り返ると、首のない人とか、首だけの人とかが見えるという。
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ワカメ 1928年 福岡県 和布利神社で、毎年、陰暦の12月の晦日の夜に行われる神事の際、神官がわかめを刈って白木の桶に納め、神殿にささげるが、昔は神官が海中に入っても水にぬれることはなかったという。ただし刈るわかめは1鎌だけで、2鎌刈ると溺れ死ぬといわれている。
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カイダン 1986年 東京都 中学校の階段が、夜になると1つ増えている。
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カイダン 1990年 神奈川県 横浜市のある高校では、屋上に続く螺旋階段は何度数えても段の数が違う。ある小学校では、このような現象は3のつく日の夜に起こると言われ、七不思議の1つとなっている。ある学校では、全部で70段余りある階段を数えると、上りと下りとではその数が異なる上、数え続けると2往復半目で、80を超えても階段がなくならず、帰ってこられなくなるという。
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カマイタチ 1964年 福島県 鎌いたちに遭うと鎌の形に切られるが血は出ない。水中で切られた人もいる。「三月雷鎌いたち」といって、春先におきる。つむじ風が起きて空気に穴ができるからだという。
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メカリシンジ 1983年 福岡県 早鞆社は彦火々出見尊を祭っているが、12月30日の子の刻に、社家の1人が右手に鎌を持ち、左手に松明を掲げ、大海の渚にむかうと、潮が2つに割れる。そしてそこにある五百壇の石壇についている和布を一鎌刈って帰ると、海は元に戻るという。
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チョウロクセキ 1973年 潮は常の水より軽いので、海中の40尋より下は真水である。オランダ船には潮漉石が常備されており、これで潮を漉すと真水となるという。この石がないときは、俵に米をおいて潮を漉せばいい。日本では生駒でとれる。
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シオノミチヒキダマ 1991年 愛媛県 昔、「潮の満ち干き玉」という宝物があって、満潮時には湿り、干潮時には乾くものであったという。
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キツネ 1967年 石川県 狐の足を鎌で切ってたたられて、狐憑きになった人がいる。
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オオカミ 1981年 和歌山県 狼は年に1,2度、海に潮かきに行くという。
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シシャ 1983年 岩手県 埋葬のとき墓に鎌を立て忘れたら、死者が夢枕に立って「鎌がないから怖くて行けない」と訴えた。
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シオソウ 1940年 三重県 志摩の俗信。親が死ぬと、五十日と百日目には村端れの定まった場所で潮垢離をとり、十二箇月目になると遠くの他村の濱まで出かけて行って潮垢離を取った。これを潮掻といっていた。
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カゼ 1936年 広島県 北風が強く吹くと海底の塵埃が浮き上がって海苔を腐らせる、西風は海苔が強くできる。南風は海底の悪潮が海苔にあたって腐る。
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カワウソ 1986年 愛媛県 大中山では七五三百々栄(明治41年生まれ)の長女の聟が宿直で泊まっていたとき、夜中にピチャピチャという音がしたので明け方に階段を見ると階段が水でぬれていた。これはカワウソではないかという。
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イダチノイド 1976年 大分県 イダチの井戸というものがある。押出の鼻先にあり、神武天皇が水を飲んだという井戸である。海岸の岩場で松が一本立っている。ここはどんなに潮が満ちてきても、真水であるという。
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タタリ,シラタマ,オオアワビ 1974年 兵庫県 允恭天皇の時代、淡路島で狩りを行った天皇は、多くの獲物がいるのに1匹も狩れなかった。それを卜占すると島神の祟りであり、海底の真珠を祠に納めれば獣を獲れるようになるという。そこで海底に人を潜らすと大鰒があり、その中に真珠があった。これを島神の祠に納めると、獲物が多く獲れるようになったという。
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カマイタチ 1966年 埼玉県 大風の日は竹竿の先に鎌を付けて立てておくと、風と鎌いたちを避けることができる。
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フナユウレイ,ボウレイ 1928年 千葉県 洲崎の海は潮の流れが速い海で、潮の道と呼ばれるものがあり、漁師に恐れられている。そこは船幽霊や難船した亡霊が水底から来る道であると言われ、「怪しの潮路」が絶える洲崎で、行くことも帰ることもできなくなるため、昼は消えているが、夜になると港へ帰る船に便りを託すという。
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