テング,マショ 1977年 福岡県 ある人が言うには、筑紫の彦山は天狗魔所という。
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ヤマノバーバノタイコ,マトギ 1957年 富山県 天狗の太鼓のことや、狢がアゲノコになって腹を叩くをヤマノバーバノタイコという。春の晩に聞こうと思うと聞こえず、その気が無いときに聞こえる。聞こえた年は豊作になる。
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タヌキ 1935年 愛知県 小屋に泊まって炭焼きの仕事をしていたら「ホイホイ」と呼ぶ声が聞こえる。呼んでみても返事がない。仕事の続きをするとまた呼び声が聞こえる。狸の仕業と気づくと、聞こえなくなった。
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ハクツル 1977年 栃木県 寛永14年4月のはじめ、東照大権現の造替の地引があり、多くの人が集まっていたところに白鶴が1羽やってきた。そういう時でもあったので、みんながめでたいしるしと思っていると、また天から鶴がやってきて同じ所に舞い降りた。これも御代の栄えを象徴し、神が納受されたしるしと考えられた。
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ナナフシギ 1919年 岩手県 御田植場の頂上で女の声が聞こえたり、頂上の平地では馬のなく声が聞こえることがある。登山する人が垢を取る所では夜になると読経の声が聞こえるなどといった七不思議がある。
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タツクチナワ 1956年 蛇に耳のあるものだとされる。
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アズキアライ 1933年 長野県 夕方になると、川端などでシャキシャキと小豆を洗うような音が聞こえてくることがある。音のする方にいってみると、何も聞こえない。離れるとまた聞こえてくる。小豆洗いの出るところは村人は恐れて往来しなかった。
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シラセ(ゾクシン) 1984年 和歌山県 烏がカアカア鳴くと悪いことがある。不幸のある家の者には鳴き声が聞こえない。住職が言うには、寺の本堂の開く音が聞こえると、翌日、翌々日に死んだ知らせがあるという。住居の中にチョウが現れると、村人の誰かが亡くなったという知らせがあるという。
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アノヨノイリグチ 1996年 神奈川県 夢か何かか、きれいな所で、こっちへ来いと呼ばれたが行かなかった。そういう所へは行かない方がいいという話を聞いたことがある。
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テン,タイショウ 1941年 新潟県 川が決壊したとき、多くの避難民が来た。水が減った後も、残っている人がいたので住職が早く帰るようにとせかした。しかし本物の住職はそんなことをしていないと言い、おそらくこれはタイショウ(貂)だということだった。
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ネコ 1939年 岩手県 住職が寝ていると、飼い猫が住職の背丈を測る。猫は住職の身体が隠れる穴を掘っていて、そこに住職を殺して埋め、自分が化けて住職になろうとしていた。
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フナダマサマ 2002年 山口県 フナダマサマは夜にチッチッチッチッと虫の鳴くような声を発せられる。年輩者はこれをフナダマサマのオイサミと言った。オイサミは昼には聞こえない。停泊中でも操業中でも航行中でも聞こえていた。聞こえてくる場所は決まっておらず、船端から盛んに聞こえる時は時化ることが多かった。機械が導入されてからは聞こえなくなった。
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タヌキ,キツネ 1994年 京都府 「山では返事をいっぺんにするな」と言う。呼ばれてすぐ返事をすると、狸や狐・魔のものの神通力に引っ掛かる。誰かが呼んでいるのが聞こえても、初めは聞こえない振りをして聞き逃し、二度目に呼ばれたときに返事をする。狸などは二度と同じようには言わないから、悪戯を見破ることができる。
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ハヤシ 1933年 大阪府 稲荷社から夜中に祭の囃子が聞こえてくる。時には昼日中にも聞こえることがある。
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コウボウダイシ 1983年 東京都 弘法大師が乞食坊主になって托鉢しようと思ったが水1杯もくれない所があり、そういう所では水が出ないようにした。逆に水をなみなみとくれた所にはどんどん水が出るようにしたということである。
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タヌキ 1935年 愛知県 山へ行って木を切っていたら、地づき唄が聞こえてきた。手を止めると聞こえなくなる。切り出すとまた聞こえた。狸の仕業と気づくと、それきり地づき唄も止んでしまった。
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ムシノシラセ 1990年 福島県 光現寺では地区で人が亡くなる前に、室内で足音がするなどの知らせがある。現住職よりも住職夫人のほうがよく感じると言う。
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カクレザトウ,タヌキ 1939年 千葉県 カクレザトウは、米搗きの音に似ているので、狸の腹つづみだということである。この化け物は印旛郡遠山村付近一帯にいたという。
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ヤクシニョライ 1939年 京都府 穴のあいた石に水引を通してお供えすると、不自由な耳が聞こえるようになる。
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カワウソ 1948年 新潟県 人の家が無いところに突然家ができたり、急に人家がなくなったりすることがある。このような幻覚を見せるのはおそらく老獺であろう。
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アズキアライ 1966年 香川県 母の谷にかかっている土橋の下はアズキアライの住処だった。夜中に狸がしゃらしゃらと小豆を磨く音が聞こえる恐ろしい所だとされ、危害を被ったということは聞かないが、みんなびくびくして通行した。
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