(ゾクシン),イド 1935年 山口県 井戸を埋めてはいけない、井戸を埋めると目が悪くなる、という。
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イシウス 1979年 岩手県 遠野物語27話の池の端家の墓は柳玄寺の墓地にある。米俵に跨った同家の主人の姿が墓石に刻まれている。池の端家は池田家の分家で、物見山中腹の沼の女から石臼を貰ったのは池田家の主人であった。その力により家は富貴となったが、同家の妻はある日禁を犯して石臼を廻す主人の姿を覗き見た。それ以来石臼から黄金は出なくなり、立腹した妻がこれを外に放り投げるとそれまで湿地であった地が池に変わった。その後家の名を池田と称するようになった。
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ユウレイ 1988年 長野県 幽霊は井戸に出る。
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イドノカミ(ゾクシン) 1923年 京都府 井戸の神は、井戸の上で話をしていると引っ込んでしまう。
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(フルイド) 1980年 使わなくなった井戸を埋める場合、古い井戸の水を少し新しい井戸に入れ、お神酒を入れて祝詞を上げ、不浄の土を用いて埋めなければならない。そうせずに放置しておいた家は、眼病にかかる者が多い。
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オト 1984年 愛知県 じゃがらん井戸と呼ばれる井戸は、昔、近くのおじいさんが火をつけて殺されて以来、井戸に石を落とすとじゃがらんと音がする。じゃがらんとは葬式の道具。
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イドノカミサン 1973年 香川県 井戸を埋めるときは太夫さんにお祓いをしてもらう。また、井戸の神さんが帰るようにと井筒を入れてから埋めたという。井戸の神さんは、その筒を通って帰って行くという。
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カナガメ 1982年 新潟県 昔、井戸の中へ埋められたかながめが「世のなかへ出たい、出たい」といって、権兵衛家の家の井戸から火になって燃えて出る。
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シチニンドウギョウ 1933年 香川県 七人同行は阿波の夜行さんに当たるものである。目に見えないが深夜町を歩いていて、七人同行に突き当たると地べたに放られてしまう。
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ミミノアルウナギ 1959年 千葉県 耳のある鰻が井戸の主となって虚空蔵堂と某家の井戸を往来しているという話が伝わっている。
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リュウ 1970年 大阪府 依羅池の竜神が、百章に池の中の金物を取り除いてくれるように頼んだ。竜神はお礼に、井戸に願えば必ず雨を降らせることを約束して井戸に飛び込んだ。この井戸を竜神井と言い、井戸蓋を取れば必ず雨が降ると伝えている。
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テング,ヤマヒト 1976年 茨城県 知り合いの老禅が若い時、同行とともに筑波山に詣でようと、椎尾という山背から登った。途中で暴風が吹き、この風と競うように谷を過ぎる僧がいた。丈は普通ではなく、緋衣を着ていた。足が速い人だと思いながら遅れていた同行を待っていたが来ないので、立ち帰ってみたところ、同行は岩陰に打ち臥し酒に酔ったような状態であった。同行を抱えて本堂の前に至ると、堂守と思しき僧がこれを見て、山人にあったのかと言った。これはいわゆる天狗のことだろう。愛宕山や吉野山でも天狗に人が取られる事はよくある。野狐にかどわかされた状態とは大いに異なる。
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カムロー,カー・カンロー 1931年 沖縄県 カムワーは井戸に住んでいて、子供などが井戸をのぞくと引き入れてしまう。古井戸をのぞくと水面の影をカムローに取られ病気になる。
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フルイド 1965年 愛媛県 昔庄屋の庭にあった古井戸で、女中が入水自殺をした。数年前まで古井戸はあったが、田にするために潰した。古井戸の付近は、何度石積みをしてもすぐに崩れるという。
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イド 1930年 兵庫県 昔、弘法大師がきて水をくれといったときに井戸が無いといったためにこの部落には井戸が無いのだという。
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ヘビノウロコ 1977年 和歌山県 柿平氏の家の前に井戸があった。ある朝、月経中の女性が水を汲もうとしたところ罰が当たり、井戸の中一面に蛇の鱗が浮いていた。女性は驚きのあまり逃げ帰り、その井戸を埋めて社を作った。
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ワカガエリミズ 1939年 長崎県 婆さんが井戸の水を飲むと若返ったので、それを爺さんに教えた。爺さんは井戸に飛び込んだが、効果がありすぎて赤ん坊になってしまった。
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イド 1930年 神奈川県 ここの氏神である井野明神はなぜか井戸を掘ることを忌むので、この村には井戸が無い。
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オンナノヒトノユウレイ 1990年 香川県 いま小学校のところは昔お宮で大きな森があり、カボソが出て化かしたりした。そこに井戸があり、日照りでも水が枯れず、弘法大師の井戸と言われていた。その井戸には、一生懸命に水を汲む女の幽霊が出た。
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リュウジン 1982年 京都府 大旱魃の時、長者屋敷の竜神井戸にもし水を授けてくれたら娘を嫁に差し上げますと祈ったところ、田畑に水が満ち、娘は竜神に嫁に行った。娘は夜井戸に来て頼めば欲しいものは何でも出してあげようといい、ある年皿を借りて一枚割れたまま返すと井戸からすすり泣きが聞こえ以後願いは聞き入れられなくなった。
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イド,マモノ 1941年 朝鮮 平南中和郡看東面干支井里の井戸の話である。昔ある老人が村に辿り着いた時に、山の麓の清水がとても美味しく、掘り続けて井戸を作った。その水は日照りでも涸れることはなく、そのまわりに街ができた。しかしその井戸に魔物がもぐり込み、人々を捕らえては手足を引き裂いて水に流したりしたので、人々は立ち去った。老人はその井戸を埋め、その側に新しい井戸を掘った。するとまた人々が集まってきた。老人が干支という名だったので、「干支井里」と言う。また埋めた井戸の跡からは今も洪水の時などは清水が湧く。
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