チャ,オヘンロサン,(コウボウダイシ) 1977年 和歌山県 昔、茶があまりなかった頃にお遍路さんが来て茶を一杯くれと言った。村人がにんどうの葉でも良いかと尋ねると、なんでもいいと返した。お遍路さんは去るときに杖で地面を三度ついた。次の年から茶に不自由しなくなった。この辺りの茶は「弘法さんのくれた茶」といわれていて、おいしいという。
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キツネ 1976年 東京都 初午の日の4つ(午前10時)前に茶を飲んではいけない。昔、お狐さんが出雲から稲穂を持って逃げてきた。茶の木の下に隠れて4つ前に難を逃れ、お陰で当地に米が伝わった。それで4つ前に熱い湯を茶にさすと、お狐さんが熱くて気の毒だ、もったいないというのである。
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キンキ,チャ 1981年 山形県 茶を一服しか飲まないのはよくない。
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キツネ 1991年 東京都 市ヶ谷八幡の山に棲んでいた狐が誤って茶の木で目を突き、苦しんだが治った。この狐はお稲荷様のお使いで、この話にちなんで茶の木稲荷と呼ばれるようになった。
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キツネ 1976年 東京都 稲峰山に住む、稲荷の使いの狐が誤って茶の木で目を突き、苦しんだが治った。そこでここの稲荷を「茶の木稲荷」と名づけたという。
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キツネ 1984年 山梨県 郵便屋さんが上九一色村のほうに手紙を持っていくとき、狐に化かされておかしなところに持っていくことがあった。
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(ゾクシン) 1942年 長崎県 墓石を削って、オキバコ(沖箱)に入れて持っていくと、良い漁があるという。イケトー(逆修)を持っていけば良いともいう。
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ユウレイ 1971年 福島県 いい嫁さまが死んだが、衣装がほしくて家に来て催促する。毎晩来るが、どうしても渡さないわけにはいかず、後をつけていったら、墓場へ持っていっていた。
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サル 1973年 三重県 大日照りがあったとき、ある人が猿に向かって「娘を嫁にやるから、雨を降らせてくれないか」と頼んだ。猿はその願いを聞き入れた。娘は鏡と茶壺を買ってくれたら嫁に行くと承諾した。そして娘は鏡を、猿は茶壺を背負って行った。猿が川を渡っていたら、茶壺に水が入って猿は溺れて流された。娘はそのまま家に帰ったという。
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シロギツネ 1976年 東京都 稲嶺山にいた白狐が、誤って茶の木で目を突いてしまった。それで氏子たちも、正月3ヶ日は茶を飲まず、また目を病んだものは茶断ちをして願をかけると速やかに験がある。
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キツネ 1990年 秋田県 親類から買ってきた鏡餅が崖から転がっていった。狐が化かして持っていったのだという。
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キツネ 1981年 長野県 夜、お札を数えたりすると、きつねが持っていく。
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ヒノタマ,シレイ 1970年 高知県 漁に出ていると、行く手を防ぐ者がいたが火をつけると消えた。その後、手先の自由が利かなくなり、寺で祈ってもらうと、茶水をくれと言って外に出ていった。この漁師の遭難死亡した姉が水をまつってくれと言っていた。
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キツネ,タヌキ 1998年 奈良県 京都からおじいさんとご馳走を持って帰っていた時、おじいさんが川に生えている葦の中に入っていった。道ではないと言っても、おじいさんは葦の中に入っていき、そして川の中にはまってしまった。狐か狸かが騙したのだろう。ご馳走は持っていかれなかった。
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キツネ 1940年 兵庫県 山へ行くときに小豆飯の弁当を持っていくと、狐にだまされるという。
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クダギツネ 1990年 長野県 お宮にクダギツネという小さいきつねがいた。油揚げなどを持っていってはいけないと言われていた。
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エンコウ 1941年 愛媛県 動物に関する俗信。泳ぎの時に猿の毛を持っていくと、エンコウに取られないという。
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セイレイ 1922年 佐賀県 茶の実で作った油を頭につけると、つけた人の生霊が他人につくといい、これを嫌う。
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サル,サルムコ 1974年 滋賀県 猿が田んぼに水を入れてくれたので、娘を嫁にやらなくてはならなくなった。娘は猿に茶壷背負わせて川に突き落とした。
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キツネ 1983年 千葉県 昔は畑に行くのに演習場を歩いていったが、夜遅くにそこを通るといつのまにか周りが海になっていって、驚いていると、手に持っていた荷物がなくなっていた。
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ユメ,ホウソウガミ,マジョウジョウ 1976年 東京都 7年前の5月、近所の傭夫の妻が、ある日昼寝をしていたら奇しき夢を見た。どこから来たかわからない60ばかりの古びた青茶染めの布子を着た姥が向かいの家の上がり框に腰を掛け茶を乞い、三杯飲んで退出した。ある人の家に入ろうとしながら躊躇して「後に来よう」と言った所で目が覚めたという。覗かれていた家の子供たちは疱瘡が軽く済んだ。
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