マットムジナ 1961年 新潟県 狢の穴に入ると蝋燭の火が消えて迷ってしまい出られなくなった坊さんがいた。村の人が探していると、狢の穴の入り口に下駄の足跡があった。
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ガキアナ 1926年 和歌山県 餓鬼穴という深い穴があり、旅僧がこの穴を覗いたところ、にわかにひだるくなって飢えを起こした。
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デヤンカマ 1974年 和歌山県 デカンカマという名の穴がある。岩と岩の間に穴があり、その上に水が滝のように落ちかかっている。この穴の中に入って行って出て来た者は誰もいない。デカンヤマとは、そこからつけられた名である。
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キカツケツ 1925年 和歌山県 山中に深い穴がいくつかあって、それらを飢渇穴と呼ぶ。穴を覗くと、飢えや渇きを感じるようになる。
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キツネ 1975年 愛知県 狐に憑かれた人が死ぬと、身体に穴が開いているという。
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ヘビアナ,ムスメ,ダイジャ 1940年 福島県 ある夏の終わり、猟師が蛇穴を見つけて入っていくと、そこに美しい娘がいた。娘は猟師に「私がここにいたことは誰にも言ってはならぬ」と言われて帰ったが、後日秘密を口にしてしまい、そのときからもう一度蛇穴に行きたくなった。初冬の暖かい日に猟師は蛇穴に向かい、それきり帰ってこない。蛇穴には大蛇が棲んでいたともいう。
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ヘイシロウムシ 1923年 山梨県 富豪の蔵に穴をあけて盗人が入った。その穴が小さいので村人が不審に思っていると、平四郎という男が穴の入り方を実演してみせたので、逆に疑われ極刑に処された。すると亡魂が虫となり、年々村の稲作に害を与えるようになった。
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ネズミ 1971年 鳥取県 おむすびが転がって穴に入ってしまったので、お爺さんが穴へ入るとそこには鼠が大勢おり、おむすびのお礼にごちそうしてくれ、お金もくれた。隣の欲ばり爺さんがまねすると、失敗して死んでしまった。
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シロキジ 1961年 岩手県 昔、狐には絶対化かされないという男がいた。ある日、シロキジ(白狐)の後をつけるとお堂の賽銭の穴に入っていったので一生懸命覗いていたが何も見えなかった。気づくと、賽銭の穴と思っていたのは、馬の尻の穴であった。
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オニ,ジゴクアナ 1936年 鳥取県 高山の焼山の亀ヶ滝の左手の岩に地獄穴という穴がある。ここに鬼が住んでいたとも平家の落武者が住んでいたともいう。皿や茶碗を貸せと言って後で来ると、穴の出口に出してあったという。ある人が誤ってこわし、返さなかったらそれからは誰にも貸さなかったという。
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リュウジン 1958年 岐阜県 双六の龍神ヶ渕の穴の奥には竜宮があるという。昔、子供が穴で遊んでいて、龍神に引き込まれて死んだことがある。この穴は岩井戸のチカツエ岩に通じているという。
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コエ,カミサマ 1957年 山形県 昔のある日、シナ沢という金山で金掘りをしていると、外で呼ぶ声がしたので穴から出た。その途端に山が崩れて穴がふさがった。神様の声であったに違いないという。
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クダギツネ 1955年 静岡県 クダ狐は人が戸を開けるとき一緒に入ったり、障子の穴から入ったりして、あっちこっちに行く。狐が憑いている人にはわかるが、可愛く思えて他人に告げられないという。
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アナイワ 1968年 福井県 魚見川のほとりにあった穴石は7,8尺(210~240㎝)の大きさで、洞窟のような穴が開いていた。赤い犬を入れたら、フクマ村の坂下寺の縁の下に出たという。ある人が岩を割って穴を埋めてしまったが、その人は気が狂って自宅に放火してしまった。
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(ヤマノカミサマ) 1987年 岐阜県 これまでには、山に入ってはいけない日に山に入って死んだ人が2、3人いた。
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ソコナシアナ,カミカクシ 1959年 長野県 柿の島という小字の絶壁にある白岩には底なし穴が開いているという。神隠しにあったものはこの穴にはまって地獄に行くのだろうといわれる。
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テング 1951年 埼玉県 名栗村の楢ノ木山のコウモリ穴付近で寝鳥打ちをしていた狩人が、穴の中からホホホという笑い声がして逃げ帰ったが、腰にした獲物の鳥は皮と羽根ばかりになっていた。穴には天狗がいたのだ。
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(ゾクシン),メ 1998年 静岡県 ピアスの穴を開けると目が開かなくなってしまうことがある。
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ムジナ 1977年 福島県 枯松を取りに猿山に行くと、穴があったので入ろうと思ったら提灯の火が消えた。穴の中にムジナがいたという。
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ヘビ 1995年 山形県 観音堂の神木の杉には、昔、穴が2つあり、生臭いものを食べて観音堂へ行くと、その穴から蛇が出てきて「通るなー」と言う、といわれていた。
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コクダイリュウオウ,クロイヘビ,シロイヘビ 1984年 長野県 甌穴群は非常に深く竜宮まで通じていると言われていた。主は黒大竜王で、時々穴から姿を出す。石を投げ込んだりすると大雨を降らせる。この穴の近くには黒い蛇が住んでいると言われる。
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