イナリダイミョウジン,ユメマクラ 1989年 東京都 伝通院の学寮の修行僧沢蔵は、わずか3年で浄土宗の奥義を極めたが、1620年5月7日の夜、学寮長の極山和尚の夢枕に立った。「私は千代田城の打ちの稲荷大明神である。かねて浄土宗の勉学をしたいと思っていたが多年の希望をここに達した。今より神にかえるが、当山を守護して恩に報いよう」と告げて、暁の雲にかくれた。
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サンボンアシノキツネ 1932年 大阪府 白蔵主という僧が、鎮守である稲荷神を篤く信仰し奉祀していた所、ある日三本足の狐を得た。これは神が与えたものと考え懇ろに養育した所、狐も白蔵主に慣れてよくその心を悟り、賊難を防ぎ、凶事を未然に告げるなど、その不思議なことは言葉に尽くせぬほどであったという。
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キツネ,ハクゾウシュ 1975年 東京都 江戸小石川の伝通院の上人が、京都から下向の際、伯蔵という僧と道連れとなり、上人の元で学ぶことになった。伯蔵は優秀だったがあるとき熟睡して狐であることが露見した。今伯蔵主稲荷と称し鎮守としている。元来この狐は下総国飯沼にいたという。弘教寺にも同じ話がある。
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キツネ 1978年 大阪府 永禄年中、泉州南の庄小林寺の塔中に白蔵主という僧がいた。常に稲荷を信仰しており、感応があって3足の狐を得た。
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ゼンカクイナリ 1983年 岡山県 かつてチフスが流行したときに善覚稲荷を勧請した。
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イナリサマ,キツネ 1968年 佐賀県 各家の稲荷様は初午に祀る。稲荷様は作神様。赤木のある家の稲荷様は京都から来た。新調の着物に狐の毛が入っていたので、稲荷様は狐であるという。人は一生一度は稲荷様を目にするものだ、という。
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キツネツカヒ 1936年 陰陽師その他の述者においては、式神の使役はそれがなすことのうちの1つであったが、狐使いにおいては霊狐を使役することがそのなすことの全てである。全国的に流布した飯綱法、愛宕法、茶吉尼法などの霊狐を使役する妖術は、社会生活上の障害となって随分悪風を残したと思われる。例えば、室町時代の管領・細川政元は、飯綱法や愛宕法を習得した狐使いであったといわれている。
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タヌキ,キツネ 1934年 岐阜県 狐は徐氏に化け狸は僧に化けるという、全く逆の地方もある。
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キツネツキ 1991年 愛媛県 昔、狐が憑いた人がいた。法院で祈祷してもらったが、治らなかった。
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キツネ 1978年 千葉県 人が狐を稲荷の神であると思っているために、狐が稲荷の神号を使って人を罰したりしている。しかしこのようなことはあってはならないことであるため、この地においては狐を根絶やしにするべきである、という安房国長狭朝夷両郡内の狐等から入れられた証文。
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キツネ 1980年 狐が女に化けてきたのを知りながら、知らぬ顔で物を食わせたり会話をして、明日も来るように帰したら、次の夜もやってきた。毎夜も同じ事を行うと、後の方では身体は女だが、顔は狐のままだった。その後は手足も化けていなかった。それから後は所々化けていた。馴れると化けるのを忘れるのだろう。
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キツネ,タヌキ 1975年 愛知県 狸は坊主に化け、狐は女性に化けると言われている。
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イナリダイミョウジン 1979年 岩手県 釜石市の武藤某の祖先は遠野を治めた南部侯の家臣で、郷を火難から守る為に京都伏見稲荷を勧請した。後に稲荷社は東小学校内となり、戦後にマッカーサー指令で撤去された。しかし残された礎石は撤去を試みたが動かない。その頃遥か離れた武藤某の夢枕に伏見稲荷が現れ、故地に連れ帰るよう懇願した。某は遠野を訪れ撤去された稲荷社の所在を訪ねあて、御室を自ら故地に移した。その後稲荷大明神は夢枕に現れる事も無く、礎石も容易に移動できたという。5、6年前の話。
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キツネ 1995年 長野県 稲荷神社から狐を借りると、その狐が蚕を運んでくる。
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タヌキ 1975年 静岡県 伊豆と駿河の間を行き来する僧がいた。この僧は絵が上手だったので、多くの人がそれを求めたものの、沼津で犬に噛まれて死んだという。その死骸を見ると、僧に化けた狸だった。
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タヌキ,キツネ 1997年 福井県 狸が化けるのは坊さん、狐が化けるのは女の人、という。
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キツネ 1985年 滋賀県 狐が地蔵に化けて道をふさぐので、人々は狐の祟りだとして稲荷神社で地蔵盆をして供養する。その時作った地蔵を化け地蔵と呼ぶようになる。
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キツネ 1973年 岩手県 野田集落のある旧家は、狐に祟られて病人が絶えなかったので、稲荷神社を祀った。今でも稲荷の周囲で時々狐が見られると言う。
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キノシタノヤクシ 1956年 宮城県 ある僧が、人々を困難から救済する。名を聞くと「宮城野(または陸奥)木ノ下の僧」とだけ答えて、明らかにしない。後にその僧は薬師如来の化身であることがわかる。
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キツネ 1956年 宮城県 稲荷神社で狐が鳴くと、大漁になるという。
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シニビ 1956年 宮城県 死者の家で飲食すれば、「死火」を食べたと称して神を祭ることをタブーとするという。
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