キツネ 1938年 長野県 女の人が連れ立って月夜にお湯をもらいに行った帰り、急に夕立がきた。来るときにはなかった小屋があったので、そこへ入ったら村の水車屋のお爺さんが傘を持って来た。1人のお婆さんが下駄でおじいさんの方を叩いたら「キャンキャン」といってどこかへ行き、月夜に戻った。白い肩が見えたので狐とわかったという。
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オトコノヒト,キツネ 1938年 長野県 昔、5、6人の女の人が湯に行った帰り、小さい小屋に雨宿りをしていると、近所の男の人が傘を持ってきてくれた。ひとりの女の人が下駄でその男の人の頭をぶつと「キャッ」と叫んでどこかへ行ってしまい、傘は棒になった。
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キツネ 1938年 長野県 昔、お湯に入りに行った帰り、大川のそばに小さい小屋があった。月夜であったのに大雨になったので、皆あわてて小屋に入った。傘を持って近所の人が来てくれたが、一番年取ったお婆さんが下駄ではたくと「キャン」といって消えた。それは狐で、いい月夜のままだった。
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タユウサン,キツネ 1938年 長野県 昔、皆で見世物小屋へ行った帰り、夕立がきてうろうろしていると大夫さんが傘を貸してくれた。しばらく行くと通りがかりの人が、天気がいいのにはしの棒をもってどうしたのかときく。気が付くとそのとおりだった。
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キツネ,タロウジャドン 1935年 熊本県 太郎じゃどんという有名な狐が、村の者4・5人と共に参宮した。無事に戻ってくることができたので、狐が村の者を招いて同行祝いをした。村の者はご馳走を食べ酒を飲んだ。帰りに小雨が降っていたので、狐は傘を貸してくれた。村の者が傘をさしながら歩いていると、子供たちが笑う。気がつくと雨など降っておらず、さしていた傘は芋の葉っぱだった。
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イタチ 1957年 新潟県 秋の月夜に一人歩きしていたら、向こうから白足袋、袴で、雨でもないのに傘をさした人が近づいてきた。近くまで来ると姿が見えなくなり、足音だけパタパタとしていた。鼬にバヤカサレタ。
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キツネ 1994年 鳥取県 ある人が化かされて、お湯のつもりで田んぼに入らされた。
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ムヂナ 1938年 岐阜県 雨の降る晩傘をさして坂を登っていると傘が急に重くなった。登りきるとまた軽くなった。また、背中の荷物が重くなることもあった。狢の仕業だという。
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キツネ 1998年 奈良県 墓の中で何かがむくっと立ち上がった。狐か狸かが騙しているのかと思い、手に持っていた傘で殴った。そうしたら、小便をしているお婆さんだった。後で饅頭を買ってお婆さんに持って行った。
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キツネ 1987年 長野県 野辺山の開拓の話。ある人が新しい唐傘を持っていったが,油をみんなとられてしまい,しまいに唐傘までもとられてしまったという。
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テング 1919年 京都府 小僧を使いに出したら帰ってこない。翌日送り届けられて戻ってきた小僧に話を聞くと、使いの途中で急に傘が重くなり、思わず落とすと傘が勝手に転がり出し、懸命についていったのだという。天狗のしわざにちがいないという。
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シ,ツゲ 1966年 群馬県 寺の主が近所の葬式に行った後、おばあさんが留守番をしていた。雨が降ってきて、傘をさしてくる音がしたが誰もいない。本堂の戸が開く音がしたので行ってみたが、やはり誰もいない。翌朝、主の妹さんが死にましたとつげが来た。
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キツネ 1987年 岐阜県 遅くに林の道を通ると、傘をさしたきれいな娘が来る。後ろを向くと消えてしまって、いない。狐に化かされた。
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キツネ 1977年 青森県 近所に遊びに行ったお婆さんの帰りが遅いので家人が噂をしていると、狐が「帰ったぞ」と言って驚かした。
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(ゾクシン) 1982年 山形県 生死の予兆。死に鳥といって人が死んだり、焼き鳥といって、火事になったりする。焼き鳥が鳴いたときには、ムラの長老格の女性がオナカマのところへ人をやって聞いてきて、女の人に千度参りをさせる。月に傘がかぶっていて、その傘の中に星が1つあると3日以内に人が死ぬ、など
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キツネ 1989年 長野県 田舎回りの手品師の公演が終わると、外は土砂降りだった。村人たちは小降りになるのを待ったが、雨は止みそうになかった。そのとき、手品師が傘を持って現れ、1人1人に貸してくれた。家に帰って傘をたたむと、それは一本の割り箸で、そこでようやくきつねに化かされていたと判ったという。
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カナイノキンマモン 1986年 沖縄県 君真物はカナイからの来訪者であるから、海神である。昔、君真物出現の時にはアフリノハナに黄色い冷傘(りゃんさん、きぬ傘)が立ち、コバウノ嶽には赤い冷傘が立ったという。
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カサノホネ 1977年 山形県 雨の降る夜、橋の手前で傘の骨が光った。
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テングサマ 1973年 富山県 傘状の古松は天狗さまの木なので切らない。
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テング 1931年 長野県 傘形の古松は、天狗が来て遊ぶ樹だといわれて昔から切らずに保存されている。
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ヤマミチ 1957年 和歌山県 雨が降っている夕方山道を通っていると、いくら歩いても目的地に着かなかった。明け方に骨だけになった傘を持っている所を村の人に見つけられた。
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