アカゴシミズ 1996年 石川県 赤子清水から子供の泣き声が聞こえる。
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タヌキ 1935年 愛知県 山へ行って木を切っていたら、地づき唄が聞こえてきた。手を止めると聞こえなくなる。切り出すとまた聞こえた。狸の仕業と気づくと、それきり地づき唄も止んでしまった。
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オンナジュンレイ,コモリオンナ 1933年 大阪府 ある夜、女の順礼者が男に辱められた。以来、子守女が子守唄を歌いながらそこを通るようになった。しかし、姿を見た者はおらず、きっと近くのお地蔵さんが子守りをしているのだということになり、お地蔵さんを縛ったところ子守唄も聞こえなくなった。
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タヌキ 1935年 愛知県 小屋に泊まって炭焼きの仕事をしていたら「ホイホイ」と呼ぶ声が聞こえる。呼んでみても返事がない。仕事の続きをするとまた呼び声が聞こえる。狸の仕業と気づくと、聞こえなくなった。
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アズキアライ 1933年 長野県 夕方になると、川端などでシャキシャキと小豆を洗うような音が聞こえてくることがある。音のする方にいってみると、何も聞こえない。離れるとまた聞こえてくる。小豆洗いの出るところは村人は恐れて往来しなかった。
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アカンボウノナキゴエ 1990年 長野県 しょうぞ坂というところにしょうぞう屋敷があった。夜中には、そこから赤子の泣き声が聞こえてきたという。
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コソコソイワ 1931年 岡山県 夜その岩の近くを通ると、コソコソのような音が聞こえる。
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イトダヤマノカミノタタリ 1979年 長野県 昔、此田で子守と赤子が山へ行って行方不明になった。それ以降、現在も時々、赤子の泣く声が聞こえるという。これを糸田山の神といい、山の持ち主はこれを家に呼んで祀るようにする。この山はバチ山ともいわれている。
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キツネ,チャガラコ,ナキゴエ 1929年 青森県 夜更けに浜辺を通ると、赤子のなく声が聞こえることがある。家に子供を残してきた母が泣き声のするほうに駆けていった。しかし、泣き声はどんどん遠くなり、おかしいと思ってもとの笊の所に戻ってみると、中は空になっていた。こんなことをするのは、茶がらこの娘狐だろう。
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ヤマノバーバノタイコ,マトギ 1957年 富山県 天狗の太鼓のことや、狢がアゲノコになって腹を叩くをヤマノバーバノタイコという。春の晩に聞こうと思うと聞こえず、その気が無いときに聞こえる。聞こえた年は豊作になる。
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タヌキバヤシ,マタヤマカグラ,テングバヤシ 1938年 石川県 深夜にどこからともなく太鼓を叩くような音が聞こえてくる。笛の音もするといわれている。
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アカゴノナキゴエ 1950年 徳島県 貧しい母が、子供を池に沈めた。死体はすぐに上がり、誰がやったかもすぐわかった。しかし、今でも夜には池から赤子の泣き声が聞こえる。その池を赤子池と呼ぶ。
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カイフキボウ 1938年 岡山県 法螺貝を吹くような音がするが、どこから聞こえるかはわからない。姿を見たものもいない。
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モウコ 1997年 青森県 童唄(子守唄のうちの眠らせ唄)。泣くと山から蒙古が来るから寝ろ、と威す。
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アカゴイシ 1984年 長野県 旅をしていた女が途中で産気づいたが、難産の為産まれた赤ん坊を残して死んでしまった。赤ん坊は近くの石の上を這っていて、その跡がまだ残っている。赤子石と呼ばれている。夜になると泣き声が聞こえてきた。
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フナダマサマ 2002年 山口県 フナダマサマは夜にチッチッチッチッと虫の鳴くような声を発せられる。年輩者はこれをフナダマサマのオイサミと言った。オイサミは昼には聞こえない。停泊中でも操業中でも航行中でも聞こえていた。聞こえてくる場所は決まっておらず、船端から盛んに聞こえる時は時化ることが多かった。機械が導入されてからは聞こえなくなった。
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ハヤシ 1933年 大阪府 稲荷社から夜中に祭の囃子が聞こえてくる。時には昼日中にも聞こえることがある。
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イシニタマシイ 1936年 大阪府 人の出入りが激しく、借り手が長く続かない家があった。雨の降る夜は、若い女の泣き声が聞こえるとも言われた。粗末な扱いを受けている庭先の石を見て、誰ともなしに、常夜灯に作り変える案を実行したところ、女の泣き声は全く聞こえなくなったという。
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リュウグウサマノタイコ 1997年 愛知県 夏の昼間、浜辺へ出ると、太鼓の音が海の底から聞こえてくる。北奥田の浜で聞こえ、そのまま浜づたいに南に行っても同じ方角に聞こえる。これを「龍宮様の太鼓」と呼んだ。
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アカゴ,ナキゴエ,イシ 1985年 長野県 城から落ちのびる途中で奥方が石の上で子供を産んだ。しかし子供はすぐに死んでしまい、石からは赤子の泣き声がする。供養すると泣き声は止んだ。ある時子供をあやしながらこの石の近くを通ると、不思議に子供が泣かなくなった。
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タヌキ,キツネ 1994年 京都府 「山では返事をいっぺんにするな」と言う。呼ばれてすぐ返事をすると、狸や狐・魔のものの神通力に引っ掛かる。誰かが呼んでいるのが聞こえても、初めは聞こえない振りをして聞き逃し、二度目に呼ばれたときに返事をする。狸などは二度と同じようには言わないから、悪戯を見破ることができる。
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