カミカクシ,テング 1968年 福井県 ある家で赤ん坊が泣き止まないので「天狗様にあげてしまおう」といって赤ん坊を窓から外へ出すまねをしたら、「ではもらっていこう」という声がして、赤ん坊をさらっていってしまった。赤ん坊の行方は知れないという。
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サンキチギツネ 1958年 茨城県 夕方、三吉狐の棲家を、赤ん坊を背負って通ったら急に赤ん坊が泣き出した。あやしながら家に帰って赤ん坊を見ると死んでいた。狐に殺されたのだろう。
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アカンボウノナキゴエ 1933年 京都府 赤ん坊を残して嫁が死んだ。赤ん坊は母に死なれて毎日泣き明かしてついに死んだ。それから村はずれの海辺で夜更けに赤ん坊の泣き声が聞こえるようになった。
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アメカイユウレイ 1984年 石川県 臨月で死んだ女が墓の中で子供を出産し、その赤ん坊のために幽霊となって飴を買いに行った。怪しんだ飴屋が後を付けたところ、赤ん坊を発見し、その後寺で育てられた赤ん坊は立派なお坊さんになった。
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オボタテイワイ 1964年 福島県 赤ん坊が生まれて10日以内におぼたて祝いをするが、おぼが生まれた赤ん坊をくすぐって泣かせるからそれを防ぐためであるという。
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アカンボウノナキゴエ 1990年 福島県 水沼の墓地と道祖神の間の窪地は、間引いた子供を捨てたところだという。その窪の前を通ると赤ん坊の泣き声がする。窪の前の道を童子路という。
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オボ 1964年 福島県 赤ん坊をうめないまま死んだ妊婦が墓の中で赤ん坊を産み、その死霊が育てた赤ん坊をおぼという。通りがかりの人に抱いてとたのむが、ふつうに抱いてはならない。
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キツネ 2001年 青森県 ある夜、医者の家へ一人の使いの者が来て、赤ん坊がなかなか生まれなくて困っている者がいるから診てやって欲しいと頼まれた。赤ん坊が生まれると、お礼に包銭を渡されたが、翌朝見てみると、それは木の葉であった。
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キツネ 1988年 茨城県 赤ん坊が生まれたとき、狐が家の屋根に上っていろいろな動作をして、赤ん坊をグルングルン動かした。だから狐にとられないように、脇差を置いて狐除けにする。
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ユウレイ 1941年 岩手県 赤ん坊を胎内に留めたまま母は死んでしまったが、その墓から赤ん坊の泣き声がするので、ある人が掘り返してみると男の子が生まれており、その子は後に僧になった。(類話あり)
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アカンボウノシ 1942年 三重県 生まれた赤ん坊が死んでいたら、鍋の蓋であおぐと生き返る。
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オボ 1964年 福島県 鳴滝へつりというところにおぼが出た。この左側におぼ桂というかつらの木がある。おぼとは、難産で赤ん坊を生めないまま死んだ妊婦が墓のなかで赤ん坊を生み、その死霊が育てた赤ん坊のことを言う。死霊は赤ん坊を抱いてあめ屋に駄菓子を買いに言ったり、通りがかりの人に抱いてくれと頼むことがある。それで、懐妊した女は身2つにして葬るもの、それができないときにはわら人形でおぼをつくって一緒に葬るもの、夜道で会った婦人に赤ん坊を抱いてくれと頼まれたら必ず向こうをむけて抱くものだという。
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ツカズノカネ,アカンボウ 1928年 京都府 鐘の吹上げができないので、村でただ一人寄進をしていない家に行った。その家の老人が、家で不必要なのは赤ん坊だけだと言ったので、連れてかえり吹上げの火の中に入れた。撞き始めの鐘を鳴らすと、赤ん坊の姿が浮かび上がり、村中の赤ん坊が泣き出した。
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ヨナキ,マモノ 1933年 鹿児島県 赤ん坊が夜泣きをして困る時は、枕元に刃物を置いておくという。何か魔物が憑いて赤ん坊をいじめるから、それを祓うという意味だという。これをしても泣きやまない時は、竈の後ろの壁板に鶏の絵を描いて貼り付けるといいという。
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(ゾクシン),シシャ 1998年 静岡県 飯を盛った茶碗に箸を立てると、死者が帰ってくる。
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オボ 1964年 福島県 あるとき、夜道で会った婦人に頼まれて赤ん坊を普通に抱いてやったら、その赤ん坊が羽織のひもを一生懸命にそろえようとし、そろわないので泣き出したため、かみつかれずにすんだ。赤ん坊はおぼであった。それで羽織のひもは同じ長さにしてはならないといわれる。
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ビンボウガミ 1991年 兵庫県 茶碗を叩いたり、お箸をもんだりすると貧乏神が来ると言ったという。
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キツネ 1972年 千葉県 教師が夜道を歩いていたら、きれいな女の人が抱いて居た赤ん坊を預けて来て、いなくなってしまった。仕方が無いから連れ帰ると、赤ん坊だと思ったのは鳥の骨だった。狐の仕業。
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(ゾクシン) 1977年 秋田県 飯を盛った茶碗に箸をたてると、家の誰かが死ぬ。
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オニ 1958年 香川県 角がはえて生まれてきた赤ん坊は鬼子と呼び、鬼が迎えにきたのだという。
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アカゴイシ 1984年 長野県 旅をしていた女が途中で産気づいたが、難産の為産まれた赤ん坊を残して死んでしまった。赤ん坊は近くの石の上を這っていて、その跡がまだ残っている。赤子石と呼ばれている。夜になると泣き声が聞こえてきた。
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