第二十一番菩提山穴太寺
京都府亀岡市曽我部町穴太東ノ辻四 6

宗派=天台宗
札所本尊=聖観音
開基=左大弁大伴古麿
開創年代=慶雲二年(705)


 大伴古麿によって、慶雲二年(705)に建立された。本尊は、疫病退散に霊験があるという薬師如来である。
 札所本尊の聖観音には、次のような縁起が伝わっている。丹波国曽我部郷に、心根の悪い宇治宮成という郡司が住んでいた。その妻妙智は、反対に信仰心が篤く、慈悲深かった。妙智は、都から仏師を招いて聖観音を刻ませ、葦毛の馬を仏師に与えた。ところが宮成は馬が惜しくなり、途中で待ち伏せして矢で仏師を射殺し、馬を家に連れ戻した。
 家に戻ると、観音像の胸に矢が刺さっており、馬もいなくなってしまった。驚いた宮成は、人を遣わして都の仏師の家を訪ねさせると、仏師も馬も無事に帰宅している。宮成は改心して出家。夢なかに観音が立って、胸の傷を治したいので、薬師如来のところへ連れて行けと告げた。そこで穴太寺の本尊の脇に納めたという。

井上隆雄氏蔵

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