第十九番霊山行願寺(革堂)
京都市中京区寺町通竹屋町上ル行願寺門前町17

宗派=天台宗
札所本尊=千手観音
開山=行円上人
開創年代=寛弘元年(1004)


 行願寺は、西国札所唯一の尼寺である。京都の商工業者によって信仰され、応仁の乱などの戦禍にあいながらも、その都度再建されてきた。決して広いとはいえない境内が、京の町に溶け込んでいる。
 天台宗の僧侶である行円上人は、寛弘元年(1004)賀茂明神の神告を受け、賀茂神社の槻木をもって、千手観音を刻んだ。この尊像を一条北辺に安置したのが、行願寺の始まりとされる。その後、何度か移転しており、現在地に移ったのは、江戸時代中期のことである。
 行円は、常に仏像のついた宝冠を頭にいただき、鹿皮の衣を着るという、異様ないでたちで、千手大悲陀羅尼を唱えながら、巷間を修行してまわった。このような奇怪な服装から、当時の人々は行円を革聖と呼び、その寺を革堂というようになった。

井上隆雄氏蔵

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