第十七番補陀落山六波羅蜜寺
京都市東山区松原通大和大路東入る 2丁目轆轤町81-1

宗派=真言宗智山派
札所本尊=十一面観音
開山=空也上人
開創年代=天暦五年(951)


 開山の空也上人は、市聖とも呼ばれている。猟師に殺された鹿を哀れんで、その皮を身にまとい、角を杖頭につけて、市中を念仏を唱えて歩いた。
 天暦五年(951)都に悪病が流行、村上天皇は悪病退散の勅命を空也上人に下した。空也は、十一面観音を車に乗せ、仏前に供えた茶に梅干しと結び昆布を入れて、病人のところを巡って飲ませた。こうして悪病は平癒。亡くなった人のため、堂宇を建立して十一面観音を祀ったのが、当寺の草創である。当初は西光寺と呼ばれたが、大法師中信によって六波羅蜜寺に改められている。
 後に平家一門が本拠地とし、鎌倉時代には六波羅探題が設置されて、隆盛を極めた。明治以降、寺領は狭められたが、宝物館に並ぶ鎌倉時代を中心とした多くの文化財は、往時を偲ぶのに十分である。

井上隆雄氏蔵

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