第十六番音羽山清水寺
京都市東山区清水1丁目294

宗派=北法相宗
札所本尊=千手観音
開山=延鎮上人
開創年代=宝亀十一年(780)


 清水の舞台として、あまりにも有名な清水寺は、世界から観光客が訪れる、日本を代表する名所である。
 宝亀九年(778)延鎮上人が修行の地を求めて、京都東山に分け入った時、滝のかたわらに草庵を構える老人に出会った。その老人は、年齢は二百歳におよび、常に観音を念じていると話し、突然消えてしまった。この奇瑞に感じた延鎮は、この草庵に留まって修行を続けていた。
 一方、坂上田村麻呂は、妻の安産祈願のため、鹿を求めてこの山に入ってきた。そして、水を求めて滝まで来た時に延鎮と出会い、殺生の非を諭された。その後、二人で協力して、伽藍を建立したという。
 洛中に最も近い霊験寺院として、広く信仰を集め、古くから千日参りや参籠が行われた。『今昔物語集』などには、多くの霊験譚が語られている。

井上隆雄氏蔵

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