第十番明星山三室戸寺
京都府宇治市莵道滋賀谷21

宗派=本山修験宗
札所本尊=千手観音
開山=行表禅師
開創年代=宝亀元年(770)


 山腹に境内を有する三室戸寺は、宇治の入り口に位置しており、『源氏物語』浮舟の古蹟でもある。
 天智天皇の皇孫白壁皇子(後の光仁天皇)は、宇治山の奥の岩渕の滝から出現した金銅の千手観音を崇敬していた。皇子が即位した時、奈良大安寺の行表禅師を開山として、宇治の離宮(御室)にこの尊像を祀り、御室戸寺と号したとされる。その後も皇室の尊崇が篤く、この地が光仁、花山、白河の三帝の離宮となったので、御の字が三に改められ、三室戸寺となった。
 承徳ニ年(1098)園城寺長吏の隆明大僧正が釈迦如来像を安置して、この寺を中興している。それ以来、天台宗寺門派との関係が深くなり、西国巡礼の成立当初は、結願所となっていた。
 平安時代には隆盛したが、寛正元年(1460)食堂から出火して全山焼失。織田信長の兵火などもあって、現在の本堂は文化十一年(1814)の再建である。

井上隆雄氏蔵

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