第五番紫雲山葛井寺
大阪府藤井寺市藤井寺1丁目16-21

宗派=真言宗御室派
札所本尊=千手観音
開山=行基菩薩
開創年代=神亀ニ年(725)


 河内国は古くから文化が開け、飛鳥から奈良時代にかけて、百済系の渡来人が定住、発展した。王仁一族の葛井氏も河内に住み、建立した氏寺が葛井寺の始まりと考えられ、境内には古代の塔跡礎石が現存する。
 縁起によると、稽文会、稽首勲の父子に、聖武天皇が脱活乾漆造の千手観音の造像を命じ、行基菩薩を導師として、神亀ニ年(725)三月十八日に開眼法要が行われた。その後、在原業平が奥の院を造営し、しばらく住んでいたと伝えられる。
 永長元年(1096)、荒廃していたのを嘆いて、飛鳥加留の里の藤井安基が、伽藍の大修理を行った。この時から、藤井氏の姓をとって、藤井寺と呼ばれるようになった。
 さらに、楠木正成が開運を祈願して、菊水の旗と守刀一振を奉納。正平ニ年(1347)には、楠木正行が『大般若経』六百巻を奉納している。
 町のなかにたたずむ、庶民の寺である。

井上隆雄氏蔵

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