画面左側、背中を向けている人物は聖徳太子である。笏を持ち、刀をさげて盛装している。太子が見上げているのは、人魚である。霊験譚では、人間の顔に魚の尾を持つ姿が描写されるが、この画面では、冠に化仏を付け合掌する観音の上半身と魚の下半身という姿で描かれている。人魚の背後には、霊気が水上から画面上方に向かって広がっている。
廣重美術館蔵

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