雪を被った松の木の下、画面右側に大きく描かれるのは斎遠禅師である。斎遠は、長合羽を着て頭巾を被り、番傘をさして足には藁靴を履く姿で表される。画面下部には、雪の上に鹿の足の肉が配されている。
 この画面は、庭先に落ちていた鹿肉に斎遠が気付いた瞬間を表現している。また霊験譚によれば、肉を食べた後に、村人が食事を持って斎遠の許を訪れる場面がある。その村人は、笠に蓑という姿で、画面左に小さく描かれている。
 
廣重美術館蔵

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