威光上人
 法師頭巾を被り、法衣に九条袈裟をつける。

龍女
 髪型は元結垂髪。豆(ささげ)の付いた滝柄の振袖を着て、振前帯を結ぶ。中から鱗文の着物がのぞく。桜のびらびら簪を挿し、法螺貝と桜の枝を持つ。
 三代目豊国は七代目団十郎の発表した「歌舞伎十八番」の浮世絵も描いており、当該画面の構図はその中の「鳴神」に類似している。那智の滝に住む龍女の衣裳やその模様から、鳴神上人のいる滝へ向かう雲の絶間姫を想起させる。龍女そのものは、三代目豊国画『江戸桜清水清玄』の桜姫の挿絵に似る。


廣重美術館蔵

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