内山源蔵
 出陣にあたって、月代(さかやき)の元結をほどいて髪を下ろし鉢巻を締める。大鎧は黒地に赤糸の菱縫板で、赤の総角(あげまき)、緑と黄色の草摺(くさずり)が交互に描かれる。その下に袴を着ける。総角は鎧の逆板につける揚巻結びの房をいう。草摺は鎧の下に垂れて大腿部を被護するもので、五段の板からなるものである。
 鎧直垂の袴には脛巾(はばき)がつく。脛巾は袴の下につける脚絆の一種で、直垂と同地にし、あるいは別地を用いる。ここでの袴は赤色と橙色の二色で模様が描かれる。足袋に藁草履。
 鎧の下には、濃青の地色に薄青色の唐花模様の衣裳を着し、籠手(こて)に模様の入った手袋をする。柏の葉を頂辺につけた兜を側に置く。

源蔵の母
 裾が青、薄黄色の襦袢の上に、青の(ふき)の付いた梅柄の着物を着る。帯を右横で蝶結びにする。白足袋を履き、青の鼻緒の草履を履く。


廣重美術館蔵

(C) 2001 International Research Center for Japanese Studies, Kyoto, Japan. All rights reserved