第八番妙法山星谷寺(星の谷観音)
神奈川県座間市入谷3−3583

宗派=真言宗大覚寺派
札所本尊=聖観音
開山=行基菩薩
開創年代=天平年中


 昔、周辺の住民が恐れて近寄らないため、見不知森(みしらずのもり)と呼ばれるところがあった。天平のころ、行基菩薩が森のなかに入ると、『法華経』を読誦する声が聞こえ、多くの星が降り注いだ。さらに古木の下から観音像を感得、堂宇を建立して安置したという。延暦年間(782〜806)には、坂上田村麻呂が東国遠征の途中に当寺に立ち寄り、戦勝を祈願している。
 鎌倉時代に入って、兵乱のため全山が焼失したが、本尊は火中から飛び出して、五・六町南の樹上に止まり光明を放った。時の住僧は、ここが有縁の地と感じて、現在地に移転したとされる。
 小田急座間駅から程近いところに境内がある。本堂には、本尊聖観音のほか、薬師如来などが祀られている。
 また、当寺には、次の七不思議が語られている。
 観音草。別名を田村麻呂草ともいい、中風の妙薬と伝えられる。庫裡の庭に生える。
 星の井戸。庫裡の北にあり、のぞくと昼間でも水面に星が映って見える。
 咲分けの椿。樹齢三百年以上。本堂の前にあり、紅白一重八重に咲き分ける。
 不断咲の桜。庫裡の北51メートルの畑にあり、季節に関係なく開花する。
 楠の化石。人頭大の黒褐色の化石で、振ると音がする。
 根下り紅葉。根が乳房のように垂れていて、さわると乳の出がよくなるという。
 片撞座の鐘。撞座が一つしかない。嘉禄三年(1227)源吉国の作で、国の重要文化財に指定されている。

平幡良雄氏蔵

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