七(なゝ)ツ石(いし)
 当山(たうざん)の本尊(ほんぞん)ハ行基(ぎやうぎ)一刀(いつたう)三礼(さんれい)の六尺の荒木(あらき)作(づくり)なり行基(ぎやうぎ)当地(たうち)へ来(きた)る時(とき)熊野権現(くまのごんげん)稲荷大明神(いなりだいミやうじん)烏(からす)と狐(きつね)に乗(のつ)て現(あらハ)れ給ひて行基に七ツ石のふしぎを告(つげ)玉ふ此(この)石の奇異(きい)なることにハ福(さいハひ)に自(ミづか)ら現(あら)ハれ禍(わざハひ)にハ自(ミづか)ら没(かく)れて諸人(しよにん)もその在処(あるところ)を知(し)らず既(すで)に明和(めいわ)三戌年(いぬとし)堂舎(だうしや)再営(さいゑい)の時(とき)住持(ぢうぢ)太子(たいし)を祈(いの)りけれバ不計(はからず)も檀家(だんか)の地(ち)に此(この)石現(あらハれ)たるをもて当寺(たうじ)に送(おく)るがいなや大功(たいこう)たちまちに遂(とげ)たり又(また)長暦(ちやうれき)年中より本尊(ほんぞん)諸人(しよにん)の疫癘(ゑきれい)を免(まぬか)れしめしこと多(おほ)くあり今(いま)も本尊(ほんぞん)僧(そう)に化(け)して都鄙(とひ)を巡行(ある)き信心(しん゛/\)の者(もの)を大慈(だいじ)大悲(ひ)のちかひに病難(びやうなん)を救(すく)ひ玉ふいちじるしきハ真(しん)の御詠歌(ごえいか)を見(ミ)よなほ当山(たうざん)に験(れいげん)あらたなる天満宮(てんまんぐう)あれバ利益(りやく)を蒙(かうむ)るべし

法楽寺蔵

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