朝比奈義秀
 当山は、聖武天皇の勅願による徳道上人の建立である。本尊は、天平八年(736)丙子の夏、由比ヶ浜から出現した二丈六尺の尊像である。霊験もあらたかであり、天皇も将軍も深く帰依していた。
 義秀は常に千手陀羅尼を懐中し、当山を篤く信仰していたので、多くの霊験を受けた。特に、ある夜、山鬼に囲まれた時、懐から光明が輝いて、その難を逃れただけでなく、ことごとく鬼を退治して、姓を褒美として賜ったのは、かの「称観世音菩薩 名者是諸悪鬼 尚不能以悪眼 視之況復加害」の金文によくかなっている。

神奈川県立歴史博物館蔵

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