タヌキ 1951年 徳島県 蔭渕の底に昔からたぬきがいて、夜になると赤ん坊の泣くような声で泣く。その時にそこに行くと泣くのをやめて、渕の底に引き込まれるという。
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オニ 1956年 東京都 子供が死ぬと賽の河原で石を積む。その石を鬼が来て崩す。だから続の賽の河原の地蔵に石を重ねて積むのを助ける。
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ヨナキイシ 1990年 長野県 下小俣の水田の中に夜泣き石があり、夕方になると赤ん坊のような声で泣いた。そこで人々は石を祀った。するとそれまで、田の持ち主の家の者が石を動かすと家人が病気をしたりしたのに、そういうことがなくなった。
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イシ 1993年 岐阜県 貧しい夫婦が石の近くに赤ん坊をおく。1時間ほどで戻ってみると、赤ん坊はいない。夫婦は石の近くに住むようになる。石が泣いているのに気づき、ほお擦りすると石は泣き止む。
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カミカクシ,テング 1968年 福井県 ある家で赤ん坊が泣き止まないので「天狗様にあげてしまおう」といって赤ん坊を窓から外へ出すまねをしたら、「ではもらっていこう」という声がして、赤ん坊をさらっていってしまった。赤ん坊の行方は知れないという。
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シロイシサマ 1991年 愛知県 真っ白なきれいな石で、石を動かすと「もとの山へ帰りたい」と泣く。その石を盗もうとした者は体が痛くなった。
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ナノカマワリノイシ 1929年 長崎県 雲仙の温泉場の近くに、七日廻りの石というものがある。これは、ある時邪険な母親が子を背負ってここを通った時に子どもが泣き出したので、「泣き止まないなら置いていく」と小さな石に置いて歩き出した。ところがそれほど離れていないにもかかわらず子の鳴き声がどんどん小さくなったので振り返ると、子の姿はなく大きな石があった。その石の周りを七日七晩周囲を廻って探したのでこの名がついたと言う。
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カワジョロ 1984年 香川県 カワジョロは、大水が出る前に河のほとりで哀れな声で泣く。子が流れぬようにと言って泣いているのだという。
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ヨビイシ 1967年 福島県 呼び石といわれている石の前に立ち声を発すると返事があるという。
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サンキチギツネ 1958年 茨城県 夕方、三吉狐の棲家を、赤ん坊を背負って通ったら急に赤ん坊が泣き出した。あやしながら家に帰って赤ん坊を見ると死んでいた。狐に殺されたのだろう。
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シンダコ 1956年 東京都 お籠りの時に不思議なことがある。死んだ子が泣くのだという。
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カワジョロ 1983年 香川県 大束川にカワジョロがよく出た。晴天の晩に子供の泣く声がするので見に行くと、先の方でなく。声のする方に追っていくと、更に先の方で泣く。こうして1里弱追ったところであわてて引き返した。カワジョロは「子が流れたのーオーイオイオイ」と泣くと言い、これが泣くと川に大水が出るという。
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キツネ,イタチ 1986年 奈良県 キツネやイタチが赤ん坊に夜泣きをさせるので、呪文を書いて呪いをする。「篠田の森の白狐、昼は泣くとも夜泣くな」と書いてアンドンに貼ったり、「野中の狐、昼は泣くとも夜泣かず」と書いて枕に貼ったりする。
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(ゾクシン) 1983年 富山県 子どもがいうことを聞かないときには「あんまり大きな声で泣くと天狗さまに連れて行かれるぞ」といった。
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アカゴイシ 1971年 長野県 赤子石には、赤子の跡が深く刻まれている。赤子が泣く時は、その岩に赤子が泣かないようにと願いに行くと、不思議と泣き止むという。
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ダケイシ,コウボウダイシ 1958年 岐阜県 ダケ石は弘法大師の杖が石になったといわれている石で、この石に触ると怪我をするという。
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フウフイワ 2001年 愛知県 日間賀島の彦間の浜に2つの格好の良い石があった。ある時三河一色の人がこの石の片方を船に積んで帰った。その夜から女性の泣き声が聞こえるようになり、ある日その石から聞こえてくることがわかった。石を元の場所へ返すと泣き声は止んだという。それから日間賀島の人はこの石を夫婦石と呼ぶようになった。
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ヨナキイシ 1970年 滋賀県 天人が余呉湖で水浴びをしていたとき、桐畑太夫が衣を隠して、天人を嫁にした。2人の子ができたが、天人は子守娘の唄から衣の場所を知り、天に帰ってしまった。子守は子を石の上に放って帰った。赤子が泣いたらその声が読経の声であったので、菅山寺の住職はその子を連れ帰って育てた。それが後の天神様。この石はその後も夜毎に泣いたので夜泣き石といわれ、耕地整理で動かそうとしたら祟りがあった。
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ムジナ 1933年 長野県 狢が裏山へ来て泣くときには、近所の者はみんな赤子が泣くと思った。
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ウシオニ 1985年 和歌山県 北向きの滝には牛鬼が棲んでいるという。昔は牛鬼が泣くということをいった。牛鬼がやってきたので、赤ん坊を臼に伏せておいて逃げたことがあるという。
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カメイシ 1986年 大分県 (石を)陸に上げると毎日のように泣いたので海に返した。
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