オニババトムスメ 1956年 宮城県 十里四方もある野原で迷ってしまった旅人が、一本杉の下にあるあばら家を見つけた。そこで泊めてもらおうと頼むと15,6の可愛い娘が出てきて、快く入れてくれた。しばらくすると婆様が帰ってきて旅人にご馳走してまた出て行った。娘は寝ている旅人を起こして「ここは鬼婆の家で、今外にナタをとぎにいったのだ。早く逃げなさい。」と告げた。旅人は言うとおりにしたが、出ていくとき見ると、縁の下は人骨でいっぱいだった。ナタをといで帰ってきた老婆が旅人が寝ているところに来て一気に頸を切った。男にしては骨が柔らかいと、布団を取ってみると、それは旅人ではなく娘だった。さすがの鬼婆も哀れで涙を流した。その後鬼婆は人を殺して金を取ることをやめて尼になり、娘のボダイ(菩提)をとむらったという。
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キツネ 1940年 岐阜県 狐が火を点して旅人をウロウロさせた。
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カガミ,タビビト 1936年 島根県 旅人が一夜の宿を請うたので心からもてなすと、翌朝旅人は神だと名乗り、庭に一面の鏡を残した。それをご神体として中山八幡宮を建設した。
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オニ 1966年 秋田県 11月9日は厄神様の祭りをする。昔、これをしない家があった。その冬、1人の旅人がこの家に来て宿を願った。旅人は家人に寝姿を覗くなといったが、家人は興味が湧いてこっそり覗いた。すると旅人は髪を振り乱した鬼の姿になっていた。翌朝、旅人は「見たな」と言って去り、その家は家運が傾い+AC213て絶えてしまった。
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コウボウダシ,ワキミズ 1948年 兵庫県 この村は昔は水がでなく、もらい水をして生活していた。あるとき、みすぼらしい旅人が水をくれと頼んできたとき、その家の女の人は快く茶碗に水をついで飲ませてあげた。それ以来、ここには水が湧くようになり、不自由しなくなったという。この旅人が弘法大師であったと言われている。
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オオガメ,クモ 1938年 滋賀県 旅人がある淵で水面を覗いていると、大きな蜘蛛が旅人の足に糸を巻き付けた。不思議に思った旅人は、その糸を木の切り株に巻き付け直した。それとは知らずに水中に没した蜘蛛は、切り株を旅人と思い、勢いよく引きずり込んでそれに食い付いた。
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コウボウサン 1975年 愛知県 足が木の老婆のところに旅人が来た。泊めて欲しいというので貧乏だから泊められないと言うと、車屋から食べられるだけ取ってこいと言われた。足が木なので跡が判ると言うと、旅人は雪を降らせてやると言った。老婆の木の足跡は見えなくなった。旅人は弘法さんだったという。
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キツネ 1982年 東京都 狐が川をこしらえて、旅人などをだます。旅人は深い川を渡っていると思い込んで「おーふかい」といいながら歩いている。狐がはなれると、そこが白いソバ畑だと気付く。
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ヒダルガミ 1943年 奈良県 十津川辺では、7人の旅人が行き倒れてヒダル神となったという。7人組の旅人さえ見れば憑くという。
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オニババ 1974年 滋賀県 鬼婆が旅人を泊めては殺して食っていた。
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テング 1955年 岡山県 山越しをしようとしていた旅人が急に、太い腕で首筋をつかまれて空中に引き上げられようとした。かねて心得があったので、抜く手も見せず怪しい腕を切り落とした。この旅人の子孫が鷲塚家であるという。昔からこの山には天狗が度々現れるという。
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シロヘビ 1956年 福島県 峠で白蛇が歩いて旅人を困らせた。
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レイセン 1928年 福島県 磐梯村にある荒人神社の南に平洗澤がある。ここは、夫と妻が共同で旅人に強盗を繰り返し、多くの命を奪ってきた、その旅人たちを棄てた場所だとされている。
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ヤマンバ 2005年 島根県 夕方暗くなると、山から山姥が降りてきて旅人をとって食うという。
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キラレジゾウ 1937年 愛知県 よく旅人が切られるので、そのあたりの人が地蔵をたてた。ある日、この地蔵のあたりを旅人が通りかかると、後から切りかかるものがいて懸命に逃げた。翌朝その場所へ行ってみると、切ろうとしたものが倒れていて、地蔵が真二つに切られていた。
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オトラババ 1922年 滋賀県 御虎というばばに狼がついて、旅人を悩まし、返って旅人に傷つけられ、それが露見して退治されるという話がある。今も御虎ばばの姿を見たら大火が上がるという。
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カジ,アカイカミ 1983年 東京都 貧しい身なりの旅人が泊めてくれというのを断ると、旅人は村はずれで赤い紙をヒラヒラと飛ばした。その紙は先程の家の屋根に落ちて、火事になった。何軒も家が焼け、村半分が焼ける大火事になったという。
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キツネ 1973年 岩手県 猟師が火を焚いていたら、女が来て火のそばで寝た。火が女の着物に燃え移り、狐の正体がばれた。
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ヤマノカミ 1960年 三重県 山の神は女。火やくになった女を見て、山の中に入ったものとも言う。
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イルイ,モンスケバア,ハクイニカサヲカブッタオンナ 1996年 岩手県 阿留沢には婦女をさらう異類がいるという。門助という男の妻もさらわれてここに去ったが、故郷が忘れられず夫家を見舞うとき必ず風雨があるという。また、農家の女が狂死し埋葬した翌日に棺があばかれ死骸が奪われたが、後に旅人がその女が白衣に笠をかぶりながら来るところにあった。その女は、自分を見たことを誰にも言うなといって消えうせたという。
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ヤマオンナ 1939年 新潟県 女が薬箱を下げてきて夜が遅いので泊めて欲しいと言う。女が夜中に炭焚きの蒲団の中に入るので怪しいと思ってみると、男が死んでいた。女を叩くと、狢が正体をあらわし、死んでしまった。
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