イシノゾウ 1976年 東京都 江戸渋谷の長谷寺という寺に鬼子のような石像があった。願いがかなうというので、とてももてはやされたが、半年ほどすると詣る人もいなくなった。この像はもともとある人の庭にあったが、その家は滅んでしまって跡形もない。その後も、像のあった家は次々に滅び、それ故に恐れられて長谷寺に納められた。
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ダケイシ,コウボウダイシ 1958年 岐阜県 ダケ石は弘法大師の杖が石になったといわれている石で、この石に触ると怪我をするという。
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シブヤコンノウマル,ヤシャガミ 1935年 東京都 麻布笄町の長谷寺に夜叉明王堂というのがある。源義朝の臣、渋谷金王麿が長者丸というところに築城のとき、城の北隅に鎮地の神として石像を埋め置いた。江戸時代に阿部豊後守の臣安川繁成がその地に住んで井戸を掘りその石像を発見した。これを身近に置いて愛玩していると金王麿の霊がたびたび奇瑞を現すので、ついに奉安したものという。その後石像にかたどった鬼の面を奉納し、祈願すると霊験あらたかといわれ今なお多くの信仰を得ている。
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(ゾクシン) 1982年 群馬県 石に関する俗信一束。白い石を死に石と言い普段使うのを嫌がる、石は卯の年に子を産む、など。
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ヨナキノマジナイ,(ゾクシン) 1961年 愛媛県 夜泣きの神でもある便所の神に願をかけると、夜泣きが治るといわれている。
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タタミタタキ,バタバタイシ 1938年 広島県 夜中に畳を叩くような音を立てる怪物であるといわれいる。冬の夜、雨北風が噴出したときに六丁目七曲のあたりにあらわれることが多いという。この場所にはバタバタ石という触れると痕になるといわれる石があり、この石の精の仕業であるとも伝えられていた。
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イシカンノン,ヒカルタマ 1984年 長野県 尼僧が石を拾おうとしたが、小さいのに持ち上げられない石があった。その石から夜に青い光が出るので村人は怖がった。庄屋の主人の夢に老人が出て、石を手厚く祀るようにと言った。すると石は大きくなっていき、現在では手のいぼに効用があると言う。
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イシ 1923年 岩手県 荒神神社に小牛くらいの大きさの黒い円石がある。娘がこの石に腰掛けると石に密着して離れなくなった。石の言うとおり、山に上げて神として祭った。娘は巫女になった。
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カッパ 1975年 福島県 河童が座ったようなくぼみのある石が2つあり、親河童の石、子河童の石と呼ばれている。そのくぼみに石を当てられればいいことがあるという。
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ヨナキイシ 1952年 三重県 神社の社頭に高さ三尺ほどの立石があり、これを陰石、陽石、または夜泣石と伝えられ、石採祭にはその傍に石を置く。
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シロイシサマ 1991年 愛知県 真っ白なきれいな石で、石を動かすと「もとの山へ帰りたい」と泣く。その石を盗もうとした者は体が痛くなった。
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バケイシ 1987年 山形県 化け石という石は、若い女に化けて侍を騙して斬りつけられた。その石が今でもある。
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タマモノマエ,シロギツネ,セッショウセキ 1976年 栃木県 宮中に潜り込んだ狐の正体がばれ、下野のこの地に逃げてきて石となり触るものはみな死ぬようになった。深草帝の御世に石は砕かれた。昔の石は埋まってしまって、今ある石は別の石である。
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シカイシ 1956年 宮城県 大きい石が牡、小さい石が牝。神鹿が石になったという。不踏石とも。
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ヒトトリイシ 1974年 福島県 奥州磐梯山の人捕石は毒石であって、殺生石と同じである。
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フウフイワ 2001年 愛知県 日間賀島の彦間の浜に2つの格好の良い石があった。ある時三河一色の人がこの石の片方を船に積んで帰った。その夜から女性の泣き声が聞こえるようになり、ある日その石から聞こえてくることがわかった。石を元の場所へ返すと泣き声は止んだという。それから日間賀島の人はこの石を夫婦石と呼ぶようになった。
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サルノヨウナイシ 1986年 東京都 小学校の屋上に猿のような石が置いてある。夜中になるとその石が動き出す。
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イシ 1976年 奈良県 宝亀元年、西大寺の東塔の礎を破却した。石の大きさは1丈余り、厚さ9尺であった。この石は飯盛山の石で、数千人で引いた。日々数歩づつ動いた。石が自ずから鳴るので、人夫を増やして引いた。その後きり刻んだ。時に巫女たちが石の祟りで悩んだ。ゆえに芝を積んで焼き、道路に捨てた。その後天皇が病気になり、博士に命じて占ったところ、石の祟りであるというので、石を集めて清浄の地に移した。今、寺内にある破石はこれである。
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ウガンヤマ 1938年 京都府 雨願山という山で降雨を祈願すると雨が降る。
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ヨコヤマギツネ 1975年 伯耆国大山の横山狐は、明神の使者であり、この狐に祈願すると諸願が成就する。盗難に遭ったものが祈願すると狐が現れ、盗っ人の家まで連れていってくれる。
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ヤマノカミ 1979年 福井県 昔、中西佐平の家の主が漁に出ると、度々石が網にかかった。その度に捨てていたが、ある夜、夢のお告げで「私は石は石でもただの石ではなく、山の神である。大水が出たときに流されてしまった。陸へ上がりたいので次にかかったら上げて山に祀ってくれ」と頼まれた。次に海に出ると案の定石がかかったので、山に祀った。
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