アモレヲナグ,テンニョ 1928年 鹿児島県 ミケランという若者が、沼の水浴びする天女(アモレオナグ)の飛衣を拾った。ミケランは飛衣を返さず、天女を妻にして、3人の子ができた。天女は後に飛衣を見つけて天に帰るが、ミケランは天女に教えのとおりにして天上に追いかけて行った。ミケランは天女の父神から3つの試練を受け、天女の助力で解決するが、父神の策に落ち、天女と天の川で隔てられてしまった。ミケランは牽牛星、天女は織女星となった。
類似事例 |
|
テンニョ, 1929年 京都府 比治山の頂上に真名井がある。この井戸に天女8人が来て水浴びをした。老夫婦がこの様子を覗き見して天女の衣装を隠した。衣装を取られた天女は天に帰れず、老夫婦の請うままに娘となり、共に暮らした。天女は良い酒を造り、家は富んだ。
類似事例 |
|
テンニョ 1928年 鹿児島県 天女と結婚して3名の子を産ませたという話がある。この話で、天女は後に夫を捨てて天に逃げ帰ったという。
類似事例 |
|
テンニョ 1930年 岩手県 百姓の若者が夏の日に川辺で3人の天女が水浴びしているところを目撃し、一人の天女の羽衣を隠したためにこの天女は天に帰れなくなった。天女はそのまま若者の女房となったが、女房を眺めてばかりで仕事をしなくなったので絵姿を描いて持たせた。その後、女房は殿様の御殿に連れて行かれるが、桃売りに化けた若者は殿様と入れ替わり、天女と御殿に住むことになった。
類似事例 |
|
テンニョ 1929年 岩手県 昔、沼のほとりで天女が水浴びしているところを見た男は、近くに掛けてあった羽衣を盗んだ。天女は泣いて男の跡を追い、沼のほとりの小屋で蓮糸で曼荼羅を織った。天女はやがて天に帰れるようになったが、天女が毎日機を織っていたので綾織という村の名になった。
類似事例 |
|
テンニョ 1935年 沖縄県 奥間大親(おくまおおや)という男が、天女が水浴びをしているのを見て、衣を隠し騙して妻にしたが、子どもが生まれて、衣の在り処を母に教えたので、天女は天に帰った。
類似事例 |
|
テンニョヅカ 1956年 宮城県 津の宮の社家、作兵衛の四代前の先祖某が竹島に天女の群が舞っているのを見つけ、逃げ遅れた天女を家に連れ帰った。天女は豆柿を少し食べただけで6,7日して死に、連れていた子犬も死ぬ。葬ったところを天女塚といい、子犬の墓を狗塚という。
類似事例 |
|
テンニョ,スガタノイケ 1983年 静岡県 駿河国三保で魚釣りを生業とする男が,降った天女と3年の間夫婦となった。離別して天女が天に帰った後、男があまりに悲しんだので、天女は名残に舞を舞った。その姿が池に映ったので、その池を姿の池と名づけたという。
類似事例 |
|
テンニョ 1929年 京都府 8人の天女が比治山の頂上にある沼で水浴びをするのをみて、男が羽衣を1枚持ち帰った。その持ち主の天女は男の妻となるが、羽衣のありかを知って丹波へ去り、その地を天女谷と呼んだ。
類似事例 |
|
テンニョ,ハゴロモ 1967年 福島県 葉山権現の傍に大池で、ある暑い日のこと数人の天女が水浴びしていると、1人の漁夫が通りかかった。天女は驚き昇天したが、1人の天女が気付かず水浴びを続けたので、漁夫は羽衣を見つけ、家宝にしようと持ち帰り、庭先に埋めた。天女は昇天することができず、漁夫が羽衣を持っていることを知り、卑しい女に化けて男の家に行き、とうとう夫婦となり1人の子をもうけた。この子が3才の時、庭先から羽衣を見つけ、母にそれをつげたところ、天女は喜びすぐに昇天した。残された子は非常に仏好きで、4才のとき落髪し、後には高僧になった。
類似事例 |
|
テンニョ 1935年 沖縄県 成弘年間安謝邑に貧しくて妻をめとることができない男がいた。ある時、天女が水浴びをしているのを見て、衣を隠したうえ、騙して妻にした。やがて子どもが生まれたが、歌によって衣の隠し場所を母に教えたので、天女は天に帰った。
類似事例 |
|
ダイジャ 2001年 沖縄県 平良の住屋で娘が懐妊したので父母が質すと,毎夜青年が寝床に来るという。麻糸をつけた針を青年の襟につけさせて翌朝糸を辿ると,糸は漲水御嶽の洞窟に続いていて針は大蛇の頚(片目)に刺さっていた。その夜の娘の夢に青年(大蛇)が示現して自分は恋角だと名乗り,三人の娘が生まれるので三歳になったら漲水へ連れて来るよう告げた。その通りにすると,大蛇は娘達を抱いて御嶽の中に飛び込んだ。大蛇は光を放って昇天した。
類似事例 |
|
ンマデタ,ダイジャ 1993年 沖縄県 昔、ンマテダという母神とヤマヌフシライという娘神がナカズマに降臨した。二神は水量が豊富でおいしい泉をさがして狩俣にたどりついた。そのうち娘神が死に、やがて母神は夢に現れる青年との間に子をもうけた。青年の右肩に千尋の糸をつけた針をさしておいて素性を確かめるとそれは神と名乗る大蛇であった。母神と青年の間に生まれた子テラヌプーズトユミヤは八重山に渡り、ヤーマウスミガを娶って子孫をふやした。
類似事例 |
|
オオイワ,サムライ 1985年 和歌山県 昔、美男の侍が娘のところに毎夜通ってきた。素性がわからないので、男の帰るときに着物の裾に糸をつけた針をさしておいた。翌朝糸をたどっていくと、岩穴の中に糸の端が入っていた。岩の側によると声がして「頭に金を刺されて、もう助からない。子供を作っておいたけど」と言われた。
類似事例 |
|
テンニョ 1936年 静岡県 三保松原には天女の羽衣伝説がある。
類似事例 |
|
ヘビ 1962年 徳島県 夜になると蛇が化けてどこからかやって来る。やって来た時に、着物の裾に糸を通した針を刺しておき、たどって行くと池に入っていた。
類似事例 |
|
テンニョ,セントウ 1941年 朝鮮 大同郡秋乙美面衣岩里の若者が、貧しい暮らしで病気の父の看病に思案に暮れていた。村人から仙桃という天界の桃を食べれば癒えると聞いた。ある日大同江に天上から乙女が7、8人下りてきて水浴しているのを見た。一枚の衣が若者のところに吹かれてきて、天女が泣きながら探した。若者は衣と引き替えに仙桃を貰い父の病気を癒した。衣岩里というのは、天女の衣を掛けたということからだ。
類似事例 |
|
ヘビ 1993年 沖縄県 女の元に毎夜若武者がやってきて、女はやがて妊娠した。若武者の素性を知ろうと、やってきた若武者の髷に麻糸をつけた針を刺した。男が帰った翌朝、糸を辿ると井戸の中に続いており、中で片目を刺された蛇が死んでいた。
類似事例 |
|
ヘビジゾウ 1956年 宮城県 近くの化粧坂に機を織って暮らしていた母と娘に、ある夜美しい若者が訪ねてくる。若者が足繁く通ってくるので、娘は母のいいつけで男の裾に糸をつけた針を刺し、翌朝糸を手繰って行くと穴に入る。村人を呼んで掘ると白蛇が現れたので打ち殺し、供養に地蔵を建てた。
類似事例 |
|
テンニョ,イヌ 1949年 鹿児島県 池で水を浴びていた天女を妻とした犬がその翁とともに天に登って夜明け星になった。
類似事例 |
|
テンニョノハゴロモ 1933年 鳥取県 天女が地上に降りたとき、羽衣を農夫にとられた。天女は天上の記憶を無くし、人間になって農夫と結婚した。二人の子供もできたが、ふとしたことから羽衣を着た途端天上の記憶が戻り、天に戻ってしまった。それが、羽衣石山の名前の由来である。
類似事例 |
|