カワランベ,カワミサキ 1981年 長野県 カワランベのことを川みさきとも呼ぶ。夜、阿知川の川みさきが「ホーイ、ホーイ」と鳴くと、人死にや身投げがある。水浴びに行くとつかまる。
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キツネ 1963年 岡山県 西山から小西への帰り、山の上に火が見えて「助けてくれ」と女の叫び声がしたので近付くと、後ろから目隠しをされた。その手から逃れると日が暮れて真っ暗で、自分の知らない山奥にいた。「ホーイ、ホーイ」と叫びながらほうほうのていで山を下った。人にきくと「狐にだまされたのだ」と言われた。
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ガワタロウ 1970年 熊本県 百太郎という部落では、カワガミサマを祀る。川にはガワタロウが棲んでおり、夕方になると子供をとって食べるといい、夕方には川場へ行くなという。ガワタロウはホーイ、ホーイと鳴く。
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アヤシイモノ 2000年 沖縄県 夜に道を背にして立っている人には声をかけてはならない。声をかけられたら数声かけさせてから返事をしなくてはならない。
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ヒョウスボ 1965年 宮崎県 山で「ホーイ」という声を聞いても、黙っていなくてはいけない。もし応えてしまったら、ヒョウスボが黙るまで、応え続けなくてはいけない。
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タヌキ 1975年 高知県 ある人が夜にヒロゾウという山に上がったとき、ササワラの中に綺麗な娘さんがいて、ホーイと呼んだ。タヌキだと思って、「一緒に行かんか」と言ったがついて来なかった。
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ヨブコエ,アヤカシ 1992年 広島県 海から「こっちに来い」という声が聞こえてくる。声に呼ばれていったら死ぬ。6,70年前にその声に殺された人がいる。
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フネユウレイ 1959年 島根県 船幽霊を見たものはいないが、声をかけられたものは多い。それに対して、こちらから声をかけると必ず死ぬといわれている。
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カッパ 1960年 福島県 おじいさんが河原の小屋に住んでいると、外で声がして火をくれと言ったが拒んだ。今度はかわいい声がして小さい子がいたので「河童火をやろう」と言うと、声の主は川の中へ入っていった。
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コエ 1937年 福島県 明治44年のまだ暑い頃の夜11時ごろ、ホーイという人の声がした。何の姿も見えなかったが、3回目がすぐ頭の上でして、同時に周囲の樹が張り裂けたかと思うほど激しい音がした。バタバタと小山に上るようだったが、何も変わったことはなかった。
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(ゾクシン) 1939年 青森県 若水を汲みに行く年男に声をかけてはいけない。声をかけると死ぬといわれている。
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タヌキ 1989年 長野県 山の高いところに小屋があり、話者は若い頃泊まったことがある。夜中、人が山の下から登ってくるような声がしたので誰か来たと思って外に出ると誰もいない。また小屋に入ると、すぐそこで声がする。たぬきに化かされていると気づいたので、もう外に出ないようにしたという。
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キツネ 1982年 宮城県 風呂に入れと声をかけられて、峠で川に入って死んだ人がいる。狐の仕業。
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サケノオオスケ 1987年 山形県 11月の15日には「鮭の大助今のぼる」という声がするが、この声を聴くと3年以内に死ぬというので、声を聴かないように皆で騒いだ。
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タヌキ 1978年 和歌山県 夜、山の仕事小屋で樵が10人くらい話をしていると、外で「オーイ」と2、3人で呼ぶ声がする。皆で「オーイ」と返事をすると、外の声はしなくなった。声の主は2、3匹の狸であった。
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サケノオオスケ 1987年 山形県 12月の5日には「鮭の大助今のぼる」という声がするが、この声を聴くと悪い。
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ネコバシ 1938年 京都府 橋を渡ると誰かの呼ぶ声がし、その声が聞こえると必ず川にはまる。
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キツネ 1985年 和歌山県 山にシタガリに行ったときのこと。姉が迎えに来た声がしたから帰ろうかと思ったが、周りはまだ仕事をしているのでおかしいと思い、キツネかと思って声のほうに石を投げたら、声はしなくなった。それから家に帰って確かめたが、姉は迎えに来ていなかった。キツネの仕業。
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タヌキ 1974年 愛媛県 みよという所の炭焼きが、祭りの晩に山奥へ炭焼きに行った。薄暗くなったころに餅を取りに家に戻り、餅を小屋の中に吊り下げて寝た。夜中に目を覚まし外へ出ると、女の声がした。その声について5分ほど歩くと声が消え、小屋から離れた場所にいた。狸に化かされたと思って引き返すと、狸に餅を全部取られていたという。
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テング 1969年 香川県 杣師が山に入って気を切り束にしていると、暗くなってしまった。そしてオギャアオギャアという鳴声がした。これはよくあることで、これを天狗の鳴声と言う。
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アヤカシ,ヤマノカミ,コエ 1992年 広島県 戦後すぐの頃、山へ木を採りに入ったら2,30人が叫んでいるのが聞こえた。呼ばれるように声の方へ向かったが、次々違う方へ声の聞こえる場所が変わった。般若心経を心の中で唱えながら歩いていると声は消えた。
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