ユウレイ,モノノケ 1973年 ある侍に恋をした女へ他の侍が偽恋文を出した。女はよろこび、それから夜にまぐれて侍と忍び会った。やがて侍は女のもとに来なくなった。女は侍に近付いたが侍は知らぬ事なので取り合わなかった。やがて女は病死したがその夜より侍の寝床に幽霊が現れるようになった。
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シュノバン 1923年 福島県 若侍が夕暮れにひとりの侍と道連れとなった。朱の盤という化物について尋ねると、相手の侍は「このようなものか」といって化物になった。逃げた若侍はある家で次第を話すと、その家の女房は「それはこのようなものか」といって化物となった。若侍は百日後に死んだ。
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キツネ 1979年 岐阜県 狐を鉄砲で撃つと、化けたり祟ったりする。
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ヘビ,ムカデ 1955年 静岡県 中沢峠で侍が眠っていた。蛇が木の上から侍を飲もうとしたら、刀がムカデに化けて蛇を追い払った。
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バケイシ 1987年 山形県 黒森の化け石という石は、侍が通ると若い女や子どもに化けて騙したので、ある侍が斬りつけた。翌日見ると、それは石だったという。
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キツネノショカン 1976年 東京都 若年の頃、親類の家に同居していた。その家の小侍がある時外出して帰ってきたら、門から入りながら「清めろ清めろ」と言った。座敷に上がり主人に対面したいと言うので、主人が会ったところ、小侍は礼を申しながら、私は上方筋の狐であるが、この地へきたところ、くたびれたのでこの小侍の体を4,5日借用したいと言った。主人に問われるままに身の上を語った狐は、自分は善い狐だから出て行くときに小侍の疳の病を治すと言い、5日目の夜に書を残して翌朝出て行った。
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カッパ 1975年 長崎県 寛永の頃、肥前の有馬である侍が昼寝している河童を抜き打ちにしたが、死体を見失った。数年後その河童が侍のもとに現れ勝負を挑んできた。お互いに勝負したのだが、河童の姿は侍以外には見えなかった。
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ミダノケシン 1993年 福井県 長源寺跡の近くの谷川の滝に、昔一人の侍が辿りついた。のどの渇きを癒そうと滝に近づくと、美しい女が滝に打たれていた。侍が見とれていると、女性は「私の姿をじっと見てこのまま帰ると命が危ないので、この近くの長源寺で仏道に精進しなさい」と言った。侍は仏道に帰依した。女は弥陀の化身だったという。
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イタチ 1966年 山形県 部落では弥彦さまに人年貢として年頃の娘を捧げなくてはならなかった。一人娘を捧げることになった家の者が旅の侍に相談した。侍が娘の代わりになって待ち伏せると、神様ではなく化物が現れ、侍が切って退治した。人々が神様と信じていたのは実は鼬の化物だった。
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サンチュウノキ 1976年 群馬県 ある、殺生好きな侍が、草履取りと共に山に小屋を掛けて狩に入ったが、獲物が獲れそうになかったので下山しようとしたところ、山の奥からざわざわと音がして、大きな火の玉が小屋に向かってきた。侍が弓で射ると、鉄球にあたったような音がして火は消えた。その後、家まで帰ると侍の母親が怪我をしたという。母の部屋に行くと、侍が射った矢が落ちていたので、草履取りと共に押さえつけた。暫くはうめき声が聞こえたが、やがて静かになったので、見てみると、夜着以外何もなかった。家人も消えていた。
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ダイジャ 1939年 新潟県 大蛇を切り殺した侍が、馬に乗って祭りを見物に行った。馬が途中で暴れだし、侍を振り落として、それを咥えて引き摺り回した。侍は死んでしまった。大蛇が龍になる直前に殺されたので、馬に化けて復讐したといわれた。
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キツネ 1999年 佐賀県 酒を飲んで帰る途中、侍が現れて相撲をとった。朝になって確かめると、そこは墓地で、墓石が倒れていた。キツネの仕業。
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イウナリジゾウ,(ユメノオツゲ) 1990年 長野県 言成地蔵という地蔵堂の前は、馬で通る人も必ず降りて通る習わしになっていた。ある時、侍が馬で通りかかったので馬子が下馬するように言ったが、侍はそのまま通り過ぎようとし、地蔵の前で落馬した。怒った侍は地蔵を袈裟懸けに切った。
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カタナ,ハンニャノフダ 1972年 岐阜県 横蔵寺の大般若のお札は霊験あらたかなので戸口に祀る。昔、ボロボロの鍔を付けた刀を持った侍がいた。この侍が寝ているところを蛇が向かってきた。もう1人の侍がそれを見ていたところ、刀がシューッと音を立てて抜け、蛇を近寄らせなかった。目撃した侍は寝ていた侍を起こし、刀を取り替えてもらった。刀屋に見せたところ、刀はボロボロの古いものだったが、般若のお札が貼ってあった。そのおかげで蛇に飲まれずにすんだのだという。
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ミヤマオオカミ,メガミ,オンナ 1928年 三重県 ある夜、突然女が現れ、飯と酒を要求した。そこへもう一人女が現れ、にらみ合うが、やがて後から来た女は帰り、老人を連れてきた。魔性の女から救うために女神と彌山大神が現れたのだという。
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リュウ 1967年 茨城県 龍が美女となって夜に出てきた。若侍が笛を持って現れ、2人は語り合っていた。翌日この若侍は水面に死体となっていた。里人はこれを葬ってやり、1体の祠を建てた。これが弁天様となっている。
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スクイヲモトメルオンナ,クビ 1956年 宮城県 ある冬の夕方、1人の若侍が、荒町から真福寺(愛宕橋際)へ下る細小路の只木惣助の門前で美しい女に出会い、「自分はこの近くに住む囲い女(妾)です。今夜切られるので助けてください」と頼まれ、約束はしたが、そのまま河畔の自宅に帰った。床について真夜中、川の方から「助けて!」という悲鳴が聞こえ、間もなく若侍の家の路地に女の首が飛んできて、恨み言をはいたという。
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カラス 1966年 沖縄県 今から300年前、玉城村に美しい祝女がいた。しかし薩摩の侍に気に入られ、薩摩へ連れて行かれてしまった。与座、照屋、百名、玉城、富盛、糸満の七村の祝女たちは、彼女を返してもらいたいと侍に懇願したが上手くいかない。そこで祝女たちは、死んだカラスをタライに浮かべて、これが沖縄に向かったら彼女を返す。それ以外であったら諦めるといった。死んだカラスが動くはずもないと思った侍だったが、不思議にもカラスは沖縄に向かい、祝女は帰ってきた。
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イウナリジゾウ,(ユメノオツゲ),(タタリ) 1990年 長野県 言成地蔵という地蔵堂の前は、馬で通る人も必ず降りて通る習わしになっていた。ある時、侍が馬で通りかかったので馬子が下馬するように言ったが、侍はそのまま通り過ぎようとし、地蔵の前で落馬した。怒った侍は地蔵を袈裟懸けに切った。切られた地蔵は新福寺の和尚の夢枕に立って傷口を布で巻いてくれと頼んだ。今でも地蔵は袈裟でしっかりと巻かれているが、これを見たものは目が潰れるという。斬りつけた侍は、病死した。
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オオスギ 1967年 福島県 木村伊勢守の治世、小針というところに大杉があった。この大杉が侍に変化してある守子の女の元に毎夜通った。女は不思議に思い、侍にどこから来るのかと尋ねたが答えない。そこで侍の裾に糸をつけた針を刺し、ひそかにその後を追った。次の朝、大杉の根に針が立っているのを見つけた。二子塚は守子女と大杉のあいだにできた男女の子供を殺して埋めた所である。
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オテッポウマツリ,テッポウ 1956年 宮城県 お鉄砲まつりで不発の鉄砲があると、その鉄砲撃ちの家に不幸がおこるといわれるので、鉄砲の整備には念を入れ、精進した。
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