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目的

本データベースは、怪異・妖怪や異界に関連する絵画資料の書誌情報を網羅的に収集して、その全体像を把握するとともに、データベースとして構築することで検索性を高め、世界の研究者や一般市民にむけて広く公開することを目的にしている。

製作基盤

本データベースは、以下の研究助成金等に基づいて作成された。

  • 平成15~18年度科学研究費補助金基盤研究(A)「怪異・妖怪文化資料を素材とした計量民俗学の構築と分析手法の開発に関する研究」(研究代表者:小松和彦・国際日本文化研究センター・教授)

  • 平成19~26年度国際日本文化研究センター所長裁量経費

収録データ

本データベースに収録された怪異・妖怪や異界に関連する絵画資料は2022年8月現在で480点である。対象としたのは、国内外の大学・博物館・美術館等が所蔵する絵巻物や画幅などの絵画資料であり、近世・近代の資料が中心である。収録データの内容は、上記の資料に描かれている怪異・妖怪や異界に関連する事象をそれぞれ画像データとして分割し、その内容と書誌情報を整理するものである。画像データの件数は4,317件である。
収録資料一覧

利用

任意の言葉を入力して検索すると、すべてのテキストデータ(タイトル・著作者・主題・内容記述・公開者・寄与者・資源タイプ・時間的空間的範囲)のなかから、その言葉を含む画像データが一覧表示される。その際、画像の下には主題が表示される。複数の言葉をスペースで句切って入力して検索すると、AND検索を行う。ただし、タイトル・主題については、ひらがなとカタカナを区別せず検索する。

一覧のなかから任意の画像をクリックすると、詳細が表示される。データ種別が「画像」である場合、「情報源」欄のリンクから親書誌である一次資料の詳細情報を辿ることができる。

凡例

各データは、資料全体についての書誌情報である「一次資料」層と、その中に収録されている画像ごとの情報である「画像」層との二層によって構成されている。

「一次資料」について

実物として確認できる絵画資料自体に関する書誌情報の層である。

【タイトル】

資料全体の書名とその読み方である。

【著作者】

資料の著作者。雅号と本名は「雅号(本名)」として併記している。

【主題】

内容に関するキーワードと読み方である。複数の主題が含まれる場合や、一次資料全体の主題と怪異部分の主題が異なる場合は、全角コンマ(,)をはさんで併記している。読み方は、漢字表記のあと、全角セミコロン(;)でカタカナ表記している。

【内容記述】

資料の概略説明である。

【公開者】

資料を公開している施設・人物に関する情報である。

【寄与者】

資料の製作に関与した人物がかかわる場合(たとえば写真家に何らかの権利がある場合、また、挿絵画家など)、その人物に関する情報である。

【日付】

資料が製作された時代である。

【資源タイプ】

資料の形態である。表装されている場合はその形態を示してある。

【資源識別子】

冒頭のアルファベットは〔所蔵者種別〕を示し、寺…T、神社…S、博物館…M、美術館…A、大学・大学図書館…U、一般の図書館・文庫…L、その他研究機関…O、個人蔵…Iと表記してある。
続く3桁の数字は、はじめの1桁=国番号、続く2桁=都道府県コードを示し、所蔵者・所蔵施設の所在地を表す。
下線に続いて〔所蔵者ローマ字表記〕、さらなる下線の後の4桁の数字はデータベース作成者がデータ管理のため任意で付与した〔所蔵者所有の資料番号〕を示す。

【情報源】

資料のNCIDである。他のデータベースにおなじ資料の全体画像がある場合は、そこへのリンクを表示する。

【言語】

資料で使用されている言語である。

【時間的・空間的範囲】

資料の内容がある時代や、地域に限定される場合はその情報を示す。

【権利関係】

資料の所蔵権をもっている団体名・個人名などである。

 

「画像」について

ひとつの絵画資料の中に描かれている妖怪・怪異事象を、事象ごとに採取した層である。ただし、物語作品などの場合は、全体の流れの中での一場面をまるごと切り取ったもの(「親データ」)と、場面に登場するひとつひとつの妖怪・怪異事象を切り取ったもの(「子データ」)との2レベルにわけて採取しているものもある。

【タイトル】

画像のなかで描写されている事象の名前とその読み方である。描写されている事象の名称が不明な場合は、資料のなかの文字情報から、画像に最も近いと思われるものを記した(たとえば、物語の挿絵などの場合は、物語のタイトルなど)。

【著作者】

対象となる画像資料の作者である。

【主題】

画像に描かれている事象の内容に関するキーワードとその読み方である。

【内容記述】

画像の内容についての概略説明である。「表情」「姿勢」「身体的特徴」「髪」「衣服」「持ち物」「装飾品」「おおまかな色づかい」などについて主に記述した。詞書がある場合は、できる限り翻刻して記載した。「子データ」の場合、内容の記述は当該データから読み取れる情報のみを基にし、画像外の情報については触れていない。

【公開者】

資料の所蔵者に関する情報である。

【寄与者】

対象となる画像資料の作者が、資料全体の著作者と異なる場合(たとえば物語の挿絵などで著作者と挿絵画家が異なる場合など)、この項目に資料全体の著作者を記した。

【日付】

一次資料を撮影(あるいはスキャン)してデジタル化した年を示す。

【資源タイプ】

資料の形態である。一律に「画像」と入力してある。

【資源識別子】

一次資料の「資源識別子」に、さらに画像番号(_0001)、枝番号(_0000)を付した。一次資料全体を複数の場面に分けて画像を抽出する場合、登場順に画像番号の末尾を増やした。ひとつの場面に複数の怪異現象が存在する場合、場面全体を切り取った画像を「親データ」とし(枝番号は「_0000」)、続けてひとつひとつの怪異現象を切り取った画像を「子データ」とした(枝番号は「_0001」「_0002」……)。

【情報源】

「親書誌:」(全角コロン)とし、画像が収録されている一次資料の「資料識別子」を記した。

【言語】

資料で使用されている言語である。

【時間的・空間的範囲】

資料の内容がある時代や、地域に限定されるものである場合はその情報を示した。

【権利関係】

一次資料の所蔵者を示す。

 

本データベースの一部に、今日の人権意識からみて不適切と思われる表現が含まれます。しかしそれはデータベースの基となる一次資料を原表記どおりに採録した結果であり、差別助長を意図するものではありません。この点を考慮され、本データベースをご利用下さりますようお願い申し上げます。

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